その手をつないで2 ページ7
シルクside
「なんかあんのか?」
マサイが言う。
「何がだよ。」
「しらばっくれんな。さっきダーマに渡したチケット。」
意味がねぇとは思えんかったぞって、目を細めるマサイ。
とぼけようにも、マサイの目を見たらそれは無理だって直ぐに分かった。
モトキがスマホから目を離さずに、
「まぁ、大体予想はついてんだけどね。」
と言った。
これからのこと心配したんだろって言うモトキに、やっぱそうかって言うマサイ。
なんだよ、こいつらホントに察しがいいよな。
普段はダーマもそうだけど、事がAちゃん絡みになるとからきしになる。
「ええ?!なになになになに?何かあんの??」
ンダホだけが首を傾げてて、ちょっとホッとする通常運転中。
「俺としてはな、ダーマが一番良いと思う道を選んで欲しい訳。」
まぁそうだよな、とマサイとモトキ。
ンダホは目を丸くする。
「え?どういう事?」
Aちゃんに俺らの事、ちゃんと知ってもらいたい。
正直、普通の生活はしてねぇ俺達だから(俺ら的にはこれが普通なんだけども)、そのメンバーであるダーマと、これから先一緒にいる為には……
「バレるの一番怖いよね。」
「ああ、過激なウオタミさんもいるし。」
「ダーマのファンって、結構コアな感じだもんなぁ。」
Aちゃんとずっと幸せでいて欲しいと願ってる。
でも、Aちゃんに害が及ぶとなると、ダーマはどうするだろう。
「抜けるのもありだよな。」
「うん。ある。」
「……ええ?!ダーマ抜けるの?!」
ンダホが慌てて立ち上がって、持っていたお茶のボトルをひっくり返してしまった。
あーあー、何してんだよと笑いながら、
「最悪、そうかもって話だよ。」
って言ったんだけど、ショックを受けてるンダホの顔を見てたら、なんだか俺が悪者になった気がしていたたまれなくて。
それからは、誰も何も言わなかった。
Aちゃんにチケットを用意したのは、問題提起。
俺は、ダーマに抜けて欲しくはない。
ずっと仲間だったから。
これからも軍団の一員でいて欲しいから。
でも、そうである事がダーマにとっていい事ではないと判断すれば、俺はリーダーとして抜ける事を提案するだろう。
それでどうするかは、ダーマが決める事。
頭では分かっているけど、心持ちがモヤモヤする。
抜けて欲しくない。
ダーマとAちゃんで幸せになって欲しい。
両方を願う俺は、欲張りなんだろうか。
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ASUTELU - HANAさん» いやぁ〜同士がいてとても嬉しいです!私も小説やってます!見てください!それに……そこまで言われちゃうと……照れるなぁ………/////(長文失礼しました) (2020年12月13日 8時) (レス) id: 8df943d213 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - ASUTELUさん» 返信遅くなってしまってごめんなさい(ToT)そしてコメントホントに嬉しいです、ありがとうございます!!ダーマくんお好きですか?!共感でしかありません!!頑張ります、ありがとうございました!!!! (2020年12月10日 0時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - ましゅーるさん» わ!わわ!!?!気が付かなくてごめんなさい、今すごくびっくりしていますw一気読みありがとうございます。めちゃくちゃ嬉しい!!なかなか更新出来てなくて申し訳ないです。もう少しお待たせすると思いますが、待っていただけると嬉しいです。 (2020年12月10日 0時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
ASUTELU - あの、私もダーマさんのこと超超超超超超大好きです!!小説読んでてキュンってしちゃいました!!頑張ってください!! (2020年11月29日 16時) (レス) id: 8df943d213 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅーる(プロフ) - この作品の一作目を見つけてから夢中になって一気読みしちゃいました…!笑 ものすごいきゅんきゅんしましたっっ!更新楽しみにまってますー! (2020年11月27日 19時) (レス) id: bc902e6ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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