１１０(ダーマ) ページ25
Aの言葉にみんな固まる。
空気が凍りつく。
俺だって、
このままでいいのか？と思った。
きっと石野にしたって中林にしたって、いい思い出になんかならない。
いや、
いい思い出にして欲しいんじゃなくて、
ちゃんと次に向かって欲しい。
もっと、
いい男は世の中にたくさんいるから。
だけど、このまま２度と会わなかったとしたら、
余計に過去の記憶に囚われてしまうんじゃないのか？
少なくとも、
俺はそんな石野が気がかりになるに違いない。
ちょんちょんと腕をつつかれて隣のAを見ると……
え、怒ってる？
明らかに、
不機嫌そうな顔。
「ダーマくん、今考えてるの、詩織さんの事だよね。」
「え？や、は？」
「この先ずっと、それするの？詩織さんの事いつも思い出すの？」
私、そんなの嫌なんですけど！！
頬をプクッて膨らませて、でも、目は何か笑ってて。
「なんだよA、その顔！」
思わず笑いながら突っ込んだら、
今度はクスクス笑い出す。
「ダーマくん、笑ってる方が私は好きなの。」
え。
メンバー全員、目が点。
いや、俺も目が点。
何言い出すんだA。
「ダーマくんの笑顔が、大好きなの。」
Aは優しい笑みを見せる。
「さっきね、詩織さんの事考えてるダーマくん、」
俺の眉間に、人差し指をトンと当てて、
「ここ、シワ入って怖い顔だった。」
そんな顔、して欲しくないの、笑ってて欲しいのってAは言った。
「ちゃんと詩織さんと話そ？じゃないと、ずっと私に言われ続けるのよ？」
嫌でしょー、そりゃそりゃ！って眉間ツンツンツンツンするから、なんか可笑しくて。
「止めろって！」
吹き出しそうなのを我慢しながらAの手を掴んだら、
Aの顔が案外近くて、
一気に顔が熱くなる。
Aも一瞬キョトンとして、ほぼ一緒に赤い顔になる。
中林が笑い出した。
「はいはい。何？少女マンガ？！」
真っ先にシルクが吹き出して、皆が笑い出す。
「お前ら、見てんじゃねぇよ！！」
慌ててAの手を離して、皆に向かって言うと、
「いや、この至近距離でねぇ。」
「ここまで俺らを空気扱いするとはねぇ。」
「ラブソング歌いたくなったわ。」
「ダーマがここまで来るの長かったなー。」
「俺も彼女ほしー！」
「なんも言えねぇわ。」
口々に。
中林、爆笑を堪えるのに必死の様子。
腹抱えてる。
これ、何の集まりだったっけ。
.
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HANA(プロフ) - 奈々さん» わ！ありがとうございます！！楽しんで貰えたのなら書いた甲斐があります(´∀`)神は言い過ぎだけどwwwでも嬉しかったです！ (2020年8月16日 0時) (
レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
奈々 - 最高！最高です！神ですか？神なんですね！とにかく高評価を押しまくってしまいました！今まで読んだ多くの作品中で一番好きな小説でした！ (2020年8月16日 0時) (レス) id: 4abe5bda28 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - 絵里奈さん» レス遅くなってすみません。最高とか……照れるっっっ！！ホントにありがとう！！！ (2018年10月6日 18時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - momomokakoさん» おりょりょりょりょりょりょ。今頃気が付きました、ごめんなさい。そう言って貰えるとホントに嬉しくて励みになります！ありがとうございます(´∀`) (2018年10月6日 18時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
絵里奈(プロフ) - もう、ダーマ様大好きw照れるとかツンデレすぎる所とか全部可愛い。最高の作品です!! (2018年9月26日 0時) (レス) id: 7327575a1a (このIDを非表示/違反報告)
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