98(ダーマ) ページ11
マサイから、とんでもない話を聞かされた。
石野が俺の周りを調べてる。
そして、Aの事も知っているって。
俺が石野を好きなんだって思い込んでるようだって言われた時は、
思わず側にいたAの顔を見た。
俺が石野を好きとか、そんなことは絶対にないんだけど、これはAに迷惑がかかりそうだって直感的に感じたから、一緒に連れては行けないって判断したんだ。
一瞬寂しそうな顔をしたAが、俺の背中をバンバンって叩いて、
「ほらほら!待たせたらダメだよ!」
って、俺を促してくれた。
色んな人に迷惑をかけてる。
あの時の、俺の軽率な行動が、周りの人を不幸にしてる。
俺は、自分を責めた。
Aに話す事で免罪符を貰ったような気でいたけど、マサイから石野に会ったって話を聞いた時、そんな簡単な話じゃねぇって思い直した所だった。
許してもらえなくても、俺は謝り続けなくてはならない。
もういいよって言われても。
A。
アイツには、絶対に嫌な思いをさせたくない。
絶対に。
いつも、笑っててほしいから。
Aが見えなくなってから、全力で走る。
ちっくしょう!!
俺は、馬鹿野郎だ!!
マサイが公園にもっかい来てよって言ったから、公園に向かう。
息を切らして公園に入ると、見覚えのある姿が目に入った。
「優也くん!!」
その目はキラキラ輝いていて。
あまりの迫力に、足が止まってしまう。
みんなの目も、おおおって感じになっていて、
「ダーマ、モテ期?」
ってザカオが言ったら、モトキがコラコラって諌めてくれた。
「優也くん、会いたかった……」
石野が嬉しそうに涙を流す。
だけど、俺はモヤモヤしたもんが腹ん中にあって、声をかける事も、なんなら笑う事すら出来ないでいた。
シルクは、じっと石野を見ていて、何も言わないし俺の事も見ない。
そんなシルクを横目に、俺はマサイの横に立つ。
「呼び出して悪かったな。でも……」
「分かってる。これは俺の問題だから。」
感動の眼差しで俺を見てる石野に、久しぶりって声をかける。
うん、うんって石野は頷いて、それから
「迎えに来てくれたのね?」
って言った。
は?
って思わず返すと、
途端に表情が変わる。
「優也くん、やっぱりあの女に毒されてしまってるんだわ!!」
感じたのは、
狂気。
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HANA(プロフ) - 奈々さん» わ!ありがとうございます!!楽しんで貰えたのなら書いた甲斐があります(´∀`)神は言い過ぎだけどwwwでも嬉しかったです! (2020年8月16日 0時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
奈々 - 最高!最高です!神ですか?神なんですね!とにかく高評価を押しまくってしまいました!今まで読んだ多くの作品中で一番好きな小説でした! (2020年8月16日 0時) (レス) id: 4abe5bda28 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - 絵里奈さん» レス遅くなってすみません。最高とか……照れるっっっ!!ホントにありがとう!!! (2018年10月6日 18時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - momomokakoさん» おりょりょりょりょりょりょ。今頃気が付きました、ごめんなさい。そう言って貰えるとホントに嬉しくて励みになります!ありがとうございます(´∀`) (2018年10月6日 18時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
絵里奈(プロフ) - もう、ダーマ様大好きw照れるとかツンデレすぎる所とか全部可愛い。最高の作品です!! (2018年9月26日 0時) (レス) id: 7327575a1a (このIDを非表示/違反報告)
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