雨に濡れても【Fischer's】【ダーマ】

６(シルク) ページ6

今日はダーマが早目の時間に来るって言うから、モトキと動画撮影の準備しながら待っていた。


なかなか時間の取れないダーマ。

来るには来るけど、夜が遅くてすぐに帰ったりって事がここ最近続いてたからマジで楽しみ。


マサイも仕事早めに終わらせてくるって言ってたし、そのうちンダホもペケも来るだろう。


ワクワクし過ぎて、モトキにチョット落ち着きなよって笑われた。


インターフォンが鳴る。


モニターにはダーマ。


おお、来た来た！！

ん？なんかちょっと冴えない表情？？

あれ？
踊んないのか？


ダーマと言えば、インターフォン前での変なダンスなんだけど、今日のダーマは俯いてて元気無さそう。

ちょっと違和感を感じながら、ロック解除した。


｢どしたの？｣


｢いや、なんか……ダーマ踊ってなかった。｣


モトキも、ええ？！踊ってないとかダーマじゃないでしょって、目を丸くした。


玄関が開く音がして、バタバタと真っ直ぐに部屋に入ってきたダーマ。


その表情はやっぱり冴えない。


｢ダーマ？どした？なんかあったか？｣


バッと顔を上げるが早いか、

｢タオル！タオル貸してくれ！！｣

と叫び、

勝手にバスタオルを引っ掴んで部屋から飛び出した。


｢ダーマ？！おい、ダーマ！！｣


いくら呼ぼうとも、ダーマは振り返りもせず走っていった。






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