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店内に戻る勇気が出ない。
いくら此処が蒸し暑くて
汗が額から流れ落ちても
今のあたしには店内より此処が落ち着く場所。
でもいつまでも此処に居られないし……
「A？」
花壇の前にしゃがみ込むあたしと水滴を垂らすマリーゴールドに影がおちる。
見上げたらジヨン。
今一番会いたくない好きな人。
「こんな暑いのに外で仕事？」
数時間前は想像できなかった事。
サングラスを掛けて片手で首元を扇ぐジヨンから目を逸らす。
そんな時もあるよって素っ気ない返事。
これは完全に嫉妬と不安。
ジヨンが誰に何をプレゼントしようがあたしには関係のない事。
咎める権利も止める権利も無い。
ジヨンもギヨンも。
あたしだけが二人に対して悪質な態度を勝手にしてるだけ。
良くないって分かってる。
でも…
「暑いからもう戻ろうと思ってたとこ。」
ジヨンの顔は見れない。
でも出来るだけ普通を取り繕う努力。
立ち上がってドアを開けたらジヨンはお疲れってあたしの背中を軽く叩いた。
言葉にできない悲しさが小さく胸に広がる。
ジヨンは真っ直ぐ向かって一番奥の席に座った。
アイスコーヒーだけ注文して。
客席はジヨンを含めて三席しか人がいないから、騒ぎになる状況にはならなそうだ。
「これ。」
アイスコーヒーを持って行くと大きめの紙袋をあたしに差し出したジヨン。
「なに？」
「なにって？分かんないの？」
眉を片方だけ上げてジヨンは驚いて見せる。
「あたし何にも頼んでないけど…」
「頼んだじゃん、昨日。」
昨日…？
思い出したくても思い出せないのはギヨンのブレスレットが邪魔してるせい。
あたしの反応に信じらんないって溜息を吐いたジヨン。
そっくりそのままジヨンに返したい気持ち。
でもジヨンはブツブツ言いながら袋から箱を取り出して
その箱を見てあたしは昨日の頼んだって事を思い出す。
「アップテンポ？もう買ったの？」
「当然。」
得意げな表情を見せたジヨンが箱を開ければ、ジヨンとお揃いのアップテンポがそこにあった。
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ひよな(プロフ) - 早紀さん» はじめまして。コメントありがとうございます！文才が無いのが申し訳ないところですが、そう言って頂けると嬉しいです！更新頑張ります^ ^ (2017年7月26日 23時) (
レス) id: 202b8a4eb7 (このIDを非表示/違反報告)
早紀(プロフ) - はじめまして。どうなっちゃうんですか？ドキドキして続きがきになりすぎます！！更新頑張ってください！楽しみにしてます。 (2017年7月26日 3時) (レス) id: 1d7eec5fd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよな | 作成日時：2017年7月23日 0時
