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ジヨンが？
ギヨンに？？
いつ？
なんで？？？
分からない事が頭の中を一瞬で埋め尽くす。
でも聞いてはいけない気がして
いや、聞けない。
「……ジヨンが。そっか、知らなかった。」
全てを飲み込んで目線を洗いかけのグラスに戻す。
もう完璧に洗えたのか。
まだ汚れてるのか。
そんな簡単な事までよく分からなくなって
ただ泡立てたスポンジで何度もグラスを往復させる。
「Aさん、あのね。」
ギヨンはあたしの隣に未だ居て言葉を続ける。
「ジヨンさんが突然ここに来て、私にこれをくれたんです。」
あたしが洗い終えたばかりのグラスをギヨンが手に取ると、ブレスレットが揺れる。
「ギヨンさんに似合いそうだからって。こんな見るからに高価そうな物…貰えないって一度は断ったんですけど…」
言葉が出てこない。
聞いてるだけで精一杯。
「こんな事されたら……誰でもジヨンさんの事好きになっちゃいますよね。」
キュッと力強く蛇口を締めた。
濡れた手をエプロンで拭いて。
洗い終えたグラスをそっと置いて。
「ギヨンによく似合ってる。ジヨンって見る目あるんだね。」
聞いてられないそんな話。
でも。
ギヨンは悪くない。
何も悪くない。
頭ではそう思ってるのに心と行動がそうさせない。
それでも言葉と表情は精一杯偽って見せたはず。
ギヨンには到底及ばないけど笑顔を作って見せて
「まだ花の水やりしてないよね？行ってくる。」
ギヨンの返事を聞く前にカウンターから出た。
もし店が混んでたらあんな話聞かなくても良かったかもしれない。
あんな物見なくて済んだかもしれない。
ジヨン好きな人がいるって言ってたのに…
なんで？
掃除用具入れからシルバーのじょうろ片手に外に出た。
蒸し暑い。
人通りは珍しく疎ら。
考えたくない事程考えてしまう。
これも立派な仕事なのに私情に振り回されるなんて大人として思わしくない。
店の前の花壇には色鮮やかなマリーゴールド。
そこに青色がない事が唯一の救いの様な気がした。
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ひよな(プロフ) - 早紀さん» はじめまして。コメントありがとうございます！文才が無いのが申し訳ないところですが、そう言って頂けると嬉しいです！更新頑張ります^ ^ (2017年7月26日 23時) (
レス) id: 202b8a4eb7 (このIDを非表示/違反報告)
早紀(プロフ) - はじめまして。どうなっちゃうんですか？ドキドキして続きがきになりすぎます！！更新頑張ってください！楽しみにしてます。 (2017年7月26日 3時) (レス) id: 1d7eec5fd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよな | 作成日時：2017年7月23日 0時
