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Y "ジヨンくん。ジヨンくん。応答セヨ。"
いつだってスヨンのLINEは突然。
それが収録中であっても
レコーディング中であっても
海外への移動の飛行機の中でも。
ようやく眠りについた朝方でも。
呼び出されたカフェの個室。
そこには困り顔のスヨンと真剣な顔のスンリ。
G "は?なんでスンリがいんの?"
Y 『なんか相談があるって言うから来たんだけどさ、これ見て。』
そう言って渡されたのはびっくりするほどの束のレポート用紙。
まるで大学の卒業論文でも読まされているような厚さ。
G "は?何?えーっと・・・初めてあの日あの場所で見つけたあなたに恋をしました・・・?え?なにこれ?"
S "何ってラブレターです。相手は一般の女の子なんで、ぜひ一般人の女の子意見が聞きたくてで、スヨンちゃんにお願いしたんです。"
G "スヨン。言いたいことはわかる。言っていいよ。"
Y 『まず長すぎる!あと、、、あ。』
S "待って!ゆっくりしてくれたらわかるかも。"
Y・G "え?"
S "教育テレビの手話講座で勉強したんで!!(ドヤ顔)"
Y.『じゃあ言うけど、まず長いし、くどい。詩人じゃないんだからやめたほうがいい。本当に好きならもう単刀直入に言っちゃえば?好きだって。こんな回りくどいの嫌。絶対好きにならない。こんな長いラブレターもらっても重いだけでしょ。直接告白する勇気もないなら最初から諦めたほうが身のためだよ!って事でジヨンこれパス!じゃっ!"
その長ったらしいラブレターとやらを俺に押し付けるとさっさと店を出て行った彼女
G "って事!まぁ。頑張れ!"
そのラブレターをテーブルに置くとそのまま彼女を追いかけた。
店を出て少しいったところを歩く後ろ姿。
小走りで駆け寄り前に回り込むと少し不機嫌そうな顔を浮かべる彼女とは対称に笑顔の俺。
Y 『何?邪魔。』
G "そーいや。耳は?大丈夫なの?"
Y 『お陰様で。日常生活は普通に過ごしていいみたいだから。』
G "そっか。じゃあ行こっか?"
Y 『は?何処に?何しに?』
G "何ってデート?"
Y 『は?馬鹿じゃないの?』
G "何?照れてんのー?スヨンちゃん"
なんて何時もようにじゃれてたら
不機嫌そうに睨む彼女。
彼女には軽くあしらわれてるのに
きっと今俺はだらしない顔してると思う。
"ジヨン…?"
懐かしいその声に振り向き
その声の主を目に移した時
一瞬、時が止まったかと思った。
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作者名:怜奈 | 作成日時:2018年10月29日 1時