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無事音撮りも済んで着替えも済み控え室にからでると不意に肩を叩かれた。
振り向けばモデルのキム・ヘリムさん。
小さい顔に大きな目の可愛い人。
キ "お疲れ様でした。今日はありがとうございました。"
そう笑った彼女が可愛くてなんか救われた気になったのも束の間その笑みはすぐ消えて冷たい表情を浮かべた。
キ "なんて。あのさー。ジヨンさんが言いにくそうにしてたから代わりに言うんだけど、そのブレスもしかしてジヨンさんとお揃い？あーだからか。これそうでしょ？"
そういい見せてきたのはジヨンにあげた色違いの赤のレザーのブレス。
キ "貰ったからつけてたけど、こんな安物要らないってさ。今日偶然外す機会があったから外したらしいけど、無くしたって言えばいいから捨てといてって言われたんだ。でも可哀想だから返すね。あとさ勘違いされて困るって！ちょっと物珍しいからちょっかい出したら単純に引っかかって面白くないし、飽きちゃったけどそのままバイバイだと俺悪者じゃん？どうしようかなってさ。今日もまさかオッケイすると思わなかったけどまさかの二つ返事だった。でも今日の雰囲気みたら嫌でもわかるだろ？場違いだってってさ。可哀想。早く帰ったほうがいいんじゃない？"
そう不敵に笑った彼女は
私にあのブレスを渡すと颯爽と去っていった。
手の中に残るブレスを見てると悔しさと悲しさが入り混じって
涙が溢れそうで
そのブレスを思いっきり近くのゴミ箱に投げ捨てて足早に出口に向かっているとぶ 人にぶつかった。
今最も会いたくない人。
思いの丈を吐き捨てて
自分の腕に光るブレスを投げつけて逃げるように後にした。
そして今一度心に誓った
もう誰も簡単に信用なんてしない。
そして気づいた。
なぜこんなに泣けるのか。
そんなの簡単だった。
こんなに泣けるのは
私ジヨンに恋をしていたからだ。
、
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作者名：怜奈 | 作成日時：2018年10月29日 1時
