Crazy Love52 ページ3
--YOU--
しばらくネオンを見つめていると車が止まった。
そこは人気のない港の片隅。
音もなく聞こえるのは波の音。
見えるのは目の前に広がるソウルのネオン。
G "いくぞ。"
そう言うとそそくさと降りていったG-DRAGONの後を追いかけるようについていった。
しばらく歩くと広い砂浜に出た。
そこに静かに腰を下ろしたG-DRAGONの横に私も静かに腰を下ろした。
G "……。"
Y "……。"
G "……。"
Y "……。"
しばらく二人で海の向こう側を眺めていた。
波の音しかない静かな時間。
その沈黙を破ったのは彼だった。
G "ここ、俺のパワースポットなんだよね。"
Y "……。"
G "誰にも教えたことねーの。だからお前が第一号だな。"
Y "ソナ…さんも？"
G "ないよ。弱ってる時しかこないから。そんなとこ見せたくないし。"
Y "……そっか。"
G "でもなんでだろ。お前ならいいかなって思ったんだよね。弱い自分も見せていいかなって"
それは今私とG-DRAGONは同じ境遇で、
なんだかんだで似てるからなのかも。
誰かに依存して
本当は弱くて脆いのに虚勢はって
今にも崩れ堕ちそうなのに無理してこの場に立って
顔で笑っていても心がいつも悲鳴をあげてた。
、
オレヲ…
ワタシヲ…
−−アイシテ…−−
って叫んでたんだお互いに。
G "そろそろマジで帰ろうか。クソさみぃ。流石にこの季節でも風邪ひく。"
そう言うと徐ろに立ち上がり服についた砂を払ってぶるっと体を震わせる仕草をしたかと思うとこちらに向き直り
"ほら！"って私に手を差し伸べてくれた。
その手を掴んで立ち上がり服についた砂を払いいつもの調子で
Y "世界のG-DRAGONが流石に鼻垂れ小僧じゃ示しつかないしね…。"
って言ったら"ふんッ"て鼻で笑ってこんな暗がりの中サングラスをかけた彼は踵を返して車を止めた方向に向かって歩き始めた。
G "送るよ。"
Y "……今日は…お願い。一緒にいて。"
車に向かおうと向かう彼の服の裾を掴み力なく呟いた。
少し驚いた目が月明かりに照らされてサングラスのレンズ越しに見えた。
一人になりたくなかった。
またあの頃の暗い過去を思い出しそうで怖くて。
またあの頃の人の善意を欲望を食い散らかす、汚い自分になりそうで
怖かったから。
誰でも良かったわけじゃない。
ジヨンに隣にいて欲しかったの。
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かな - いつも楽しく読ませて貰ってます。毎日忙しいのに更新してくれてありがとう。これからも更新楽しみにしてます。 (2018年5月18日 17時) (
レス) id: 4b53c96ca7 (このIDを非表示/違反報告)
r030559(プロフ) - 更新楽しみにしてます！五人復活までの心の拠り所に勝手にさせてもらってます(汗) (2018年5月13日 9時) (レス) id: 79ae1c58cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜奈 | 作成日時：2018年5月9日 18時
