Smiley (ページ9)

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はちページ9

ゆ｢藍どんだけ彼氏おらんの｣
『え～、22なる前やから…7年くらいですかね』
山｢え、やばいやん。枯れるで｣
『枯れてへんし！』

チャンジャをつまみにビールを煽る。
顔が熱くなってきた。

ゆ｢なんでなん、好きな男おんの｣
『いませんて、ほんまに頑張りたいなって思ってたらできひんかったんです』
秋｢可愛いのにもったいないなあ｣
『…やっぱ知らん人に可愛いとか言われるよりも、秋山さんとか、河井さんに可愛いやんて言われる方が嬉しいじゃないですか』
ゆ｢なんやお前可愛えやんけ！｣
山｢なんで俺おらんねん｣
『山名さんも！』

夜も更けていき夜中。
閉店時間に居酒屋を出て外の空気を吸いながら
設置されてる灰皿に灰を落とす。

山｢また外で吸うてる。吸うたええのに｣
『いやいや秋山さん河井さんがご飯美味しなくなりますやん。』
山｢家は？タクシーか？｣
『や、酔い醒ましに歩いて帰ります』
ゆ｢お前女やし危ないんやからタクシーで帰れよ｣
『歩きたい気分なんです～』
秋｢ほなゆずる送ってったって｣
ゆ｢わかりました、ほら、帰るで。煙草消せ｣
『え、いいですよ、』
ゆ｢ええから！どうせ家一緒やんけ｣

店前で別れ、河井さんと帰路をのんびりと歩く。

『ほんまええのに』
ゆ｢どうせ隣の部屋やんけ、一緒じゃ｣

河井さんの隣の部屋に引っ越したのは3年前。
家の契約切れるし、と河井さんに相談したら隣の部屋を進められた。

飲みに行くことも多く、よく送って貰うこともあったから。まあ今思えば丸め込まれたような気もする

街灯に照らされ歩く河井さんは車道側にいる。
こういうとこよなあ、この人がモテるん。

『…ゆず兄』
ゆ｢っん、やねん急に…、｣
『いや、呼んだことないなあ思て…。いいあだ名ですよね』
ゆ｢藍だけはそれで呼ぶなよ｣
『なんでですか』
ゆ｢…俺お前の兄貴なつもりないし｣
『…そうですか』

みんな呼んでるのに、と少しヤキモチに近い感情で下唇を突き出して拗ねる。
兄貴のつもりないって、ちょっと酷ない？