にじゅうよん ページ24
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「なるほど……」
一通りAの話を聴き終わった炭治郎には、Aの抱いている感情の名前は一つしか思い浮かばなかった。
(匂いからしても薄らそんな感じはしていたけれど……)
炭治郎は、やはりこの子も年頃の女の子なんだなぁと微笑ましく思った。
「それはな、"恋"っていうんだよ」
「こい?お魚の?」
とてもわかりやすい間違いをするAに、炭治郎は首を横に振った。
「違うよ。恋っていうのは、誰かといると心臓の鼓動が早くなったり、触れたくなったりするんだ」
「でもAはさねみに触るのはずかしいよ?」
「でも、触りたいとは思うんだろう?」
「うん…」
イマイチ"恋"というものが腑に落ちないAは、小さく首を傾げた。
でも、炭治郎の言う通りドキドキするし…
これはきっと"恋"なのだろう。
「どうすればなおる?」
「うーん、治すものではないからなぁ」
それから二人は、しばらく首を捻らせていた。
実は炭治郎も恋というものには疎いのである。
自分では役に立てない。
そう思った炭治郎の頭の中に、パッと黄色い髪の少年が浮かんでくる。
「そうだ!善逸は今まで沢山の女の子に恋をしてきたから……善逸に聞けば何かとわかるかもしれない」
「ぜんいつ、こいなんてわかるの?」
「あぁ、少なくとも俺よりは知っていると思うぞ!次は善逸にも来てもらおう」
「うん!」
恋。
初めて知ったその言葉の響は、Aの心を擽ったくさせたのだった。
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にゃんこ - 完結おめでとうございます!すてきな世界ですね!無主ちゃんも口がたっしゃに……(おばあちゃんみたいですね)。新作見ました!面白いです! (2020年1月6日 18時) (レス) id: be5a9b4de5 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 完結おめでとうございます!まおうさん良い人で良かった! 実弥と夢主さん一緒にいられる結末で良かったです(*´ω`*)個人的に炭治郎も出てきてくれて嬉しかったです♪ (2019年12月18日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
カボスプレス(プロフ) - 優しい世界ですね...ホワホワしました。いたいのとんでけ のところで思わず一緒に泣いてしまって(*´-`*) ほかのお話も読みに行きます! (2019年11月16日 11時) (レス) id: dccf658439 (このIDを非表示/違反報告)
カズハ(プロフ) - 泣きました…不死川夫婦お幸せに…まおうさんにも幸せになってほしい… (2019年11月5日 19時) (レス) id: 082d86be6d (このIDを非表示/違反報告)
よる - 面白そうだなって読んでみたらあなたの新作読んでました笑笑。それにしても、婚約者ええやつやな… (2019年10月27日 22時) (レス) id: bbe87bcae1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みーた x他1人 | 作成日時:2019年10月21日 17時