Cinq-cent-vingt-six ページ45
「よっ、お疲れ」
『ありがとうございます...つっても
結構テンションは高いんですけど』
「だろうと思ったわ、なんかいつもと違うし
ほら行くぜー？」
『わ、ちょっ』
櫓の下にいたのはアサヒさんで
腕を掴まれてどこかに歩き出す
『どこ行くんですか
本戦始まりますよ？』
「言ったじゃん、お前の上限ぶっ壊してやるって」
『...あー』
「目線逸らしてんじゃねぇよ」
どうやら第二の門の時の電話
しっかり覚えていたようで
「それに、姫にも漸く話せるからな!」
うわお
『もしかして、一の門も見てました?』
「モニターでばっちし」
『あらま』
どうやら
今の所気づいているのは
えりなちゃんと司、ってところか
「本戦はサージェ達が連絡よこす手筈だからな
別に会場にいる必要もねぇだろ
お前、トップ君にもバレてるし」
『いや、まさか
顔合わせただけでバレるとは
思わないじゃないですか....』
「ｸｸｯ、まぁそうなるとは思ってたわ」
『えぇ...教えておいてくださいよ』
「そんくらい自分で気づけよ義弟クン
俺は甘やかすつもりもねえからな」
正論なんだけど
意地が悪いなこの義兄
ーーー
「よー姫!」
『あれ、一緒にいたんだ』
「...」
会場の試作用の部屋で
何故かそこにはえりなちゃんもいた
てっきりさっさと別行動してると思ったんだけど
「...その仮面、
もうつける必要はないのではなくて」
『....』
「ははっ!、俺準備してくるからな
お前もやっとけよA」
あっさりと本名を呼んで
僕ら二人残していったアサヒさん
全く、これじゃあ言い訳も出来ないな
「いつからだったのか、分からないわ
連隊食戟のあの理由も嘘だったのかしら」
流石えりなちゃん
すぐさま僕の事を考え始めたみたいで
答えなさい、と睨んでくるけど
『....』
なんか、おかしくないか？
今のえりなちゃんと、連隊食戟のえりなちゃん
少なくとも遠月にいた彼女は
こんな冷たい目をする後輩じゃなかった筈
『....別に
あの時に言った事は嘘じゃないよ』
「...っ」
改めて素顔を見せると
ｷﾞﾘｯと奥歯を噛み締める彼女
『それに
もっと前からアサヒさんの事は気づいてた』
「なら何故言わなかったのです
遠月の講師である貴方が....!!」
裏切り者
きっと今のえりなちゃんはそう言いたいんだろう
けど、ごめんね
『今の俺はノワールNo.2のサク
あの子も言ってなかった?』
「...っ」
『ここに、遠月学園の黒翔Aはいないよ』
もう少し、言葉を選んだ方が
良かったのかもしれない
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blu (蒼)(プロフ) - 雑食の腐女子さん» 「あら、えりなばっかりじゃなくて私の出番もちゃんと見てってね」 (2021年11月1日 10時) (
レス) id: 55c7ca7037 (このIDを非表示/違反報告)
雑食の腐女子 - とても面白かったです続き楽しみにしています (2021年10月28日 9時) (レス) @page3 id: 1927aaa4c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 | 作成日時：2021年10月27日 6時
