10eme livre Mort de cuisinier

Quatre-cent-quarante-et-un ページ8

Rio side

「んじゃな!、また連絡する」

『はい、時間作ってまた来ますね』


サイバさんに挨拶を済ませて
ウチの車に乗り込むAさん
ドアを閉めてから、向き直った



「全く…あなたもですか…」

「ははっ!、お前だって分かるだろ?」


溜息を吐きたくなりますわね

サイバさんとAさんがリビングまで降りてきた時、明らかな変化があった



“「サクさん、髪降ろされてるのも珍しいですわね?」 

『あぁ、結び直そうとしたら髪ゴム切れちゃってさ』

「髪切れば女に間違われる事もねえんじゃね?」”



そう言い、ご自身の髪の毛を耳にかけるAさん
その時にちらりと見えたのは…
黒いピアス



「あなたの目的はえりなさん…神の舌でしょう?」

「そりゃ勿論」


Aさん本人が聞いていない事をいいことに
けど、と黒い感情が見え隠れしてますわ…


「遠月学園の奴ら…
ユキヒラソウマやトップ君達、どんな奴よりも
俺の方がアイツを理解してやれる

俺達は似た者同士…Aが言ったんだぜ?」


「だからと言ってわざわざ牽制するとは…」

　

元第一席の司先輩はまだ理性があるように見えましたが、こっちのサイバさんは流石ノワールのトップというべきか…色んなものが振り切れてますわね

バングルにピアス
自分の色を混ぜこもうとする意図がよく見えますわ
きっとAさんは気づいていないのでしょうが


「意に沿わない事はやめて下さいね」

「はは!、んな事しねえよ
なんだったらお前もついてくりゃいいじゃん!」


これは…”恩返し”は慎重にやりませんと
危ないですわね

またしっかりお守りしなければ、と
密かに決意をした


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Side you


遠月に帰ってきた


『ふぁ…まさか車の中で寝るとは…』

「ふふっ、寝顔激写ですわ!」


まぁ写真くらい気にしないからいいや


あくびを零しつつ
運転してくれた方にお礼を言った後、リオと校門を括る



すると、


「黒翔さん!」

「帰ってきたか…」

『あれ…どしたのアキラ、えりなちゃんまで…？』

「珍しい組み合わせですわね」



汐見ゼミまでの道のりで、
待ち伏せするように現れたのは新しく総帥になったえりなちゃんと、十傑四席に収まったアキラ



「黒翔さん、お願いがありまして…」

『なんかイヤな予感がするんだけど？』

「とりあえず聞いてくれ、A」


溜息をついて、頭が痛いと疲れた顔の二人とも



『とりあえず内容は聞こうか…？』


次にえりなちゃんの口から出た言葉は…


「幸平君と食戟してくださいませんか…!!!」


えー…

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