10eme livre Mort de cuisinier

Quatre-cent-soixante-seize ページ44

(ちょいとコラボ注意)
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『いやー、うまい』

『なら良かったです』

『学生さんやからと正直舐めとったわ』



隣で色々買ったんであろう袋をぶら下げつつ
串に刺さったイカ焼きを頬張る玖珂さん



『なかなかおもろい手を考えてくるもんやねぇ
アソコの4000円なんて、心理学的に客寄せ上手いと思うで?』

『まぁ、心理学とか考えたわけじゃ無いと思いますけどね』



玖珂さんが指差す先
彼処の店は...岳樺だったか
あの子毎回幸平に挑みまくってるんだよね



『せやけど、キミがいうとったオススメおらんくない?』

『あぁ、ちょっと特別なので
良ければ見に行きますか?』


さっきアサヒさんも確認しに行ってたみたいなんだけどね、せっかくだから様子見に行こうかな


すると



『その顔煽り散らかす気満々やなぁ...』

『言ったじゃありませんか
悪だくみしようって』

『ははっ、
えーよ、乗った』



多分、僕らは今
なかなかヤな顔をしてるんだと思う


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Hayama side


「オイ!、こら薙切お前!
電気ドリルのバッテリー抜きやがったな!」

「なーによ!、こっちだって必要だったの!」


あれから二班に分かれて作業しているが
正直、間に合うのかと思う時はある

さっき、鈴木講師もこっちに見に来てたが
すぐ戻ってったしな



その時


『ごめんくーださい...って埃っぽ!』

「？、誰だ?」


見知らぬ男の声がした


「あっ!、すみません!?
お店はまだ営業してなくて」

『あー...せやったんやなぁ』

「いやーすんませんねお客さん!」



そこにいたのは、流暢に関西弁を話すビーチに来た客とは思えない服の男
最初は幸平と田所が話していたが


『黒翔君も、キミらを高く見過ぎやねぇ』

「アイツを知ってるんですか」

『お!、キミが弟君か』



聞いているだけ、とはいかなかった



『いやなぁ
‘‘彼らは十傑やし、このくらいやったらもう営業してると思いますよ’’ってオススメされて来たんやけど
どう見てもまだやろ?

彼もセンセとしてはまだ若い
そないな甘い見通して、もしだめでしたー、は
黒翔君の責任になってまうんやで?』

「...ｯ」

『せやから、キミらの現状をちゃんと言っといたろ思ててん』


....言い返せねぇな
たしかに、その言葉が事実なら
アイツの期待に応えられなかった、という事に間違いはない


だが



「開店までのスピードで期待を裏切ったなら
それ以外で、アイツの期待以上を返してやりますよ」

『...ほーん？』



ニタリ、と
目の前のコイツの目が歪んだ

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