10eme livre Mort de cuisinier

Quatre-cent-cinquante-quatre ページ22

「お帰りなさいませ、アサヒ様」

「おう」


日本の拠点に帰って来た


「フォルス、大事ないか」

『はい、駄菓子ですけどお土産もありますよ』

「チータラ俺のな!」


そう言って早々に中に入っていくアサヒさん


「今日はどうする？」

『ちょっとアマゾンとニューヨーク連続で回ってきて疲れたんで…寝てもいいですかね』

「わかった、少し休め」



ありがとうございます、と礼をして
拠点の自分の部屋に戻らせてもらった


ーーー


『さて…』


ふう、とベッドに寝転ぶと
天井の電気が見えて


『明日からは教職講師の復帰、
夏休みにはBLUEだ』



すると



〜♪



『はい黒翔ー』



電話がかかってきたもんだから
ベッドから起き上がって出ると


“「もしもし、黒翔さん」”

『あぁ、えりなちゃん』



電話の相手はえりなちゃんだった


“「明日から、よろしくお願いいたしますわ」”

『はいよ』

“「もう日本には戻られまして？」”

『うん、今ホテル』



わざわざ電話をしてくるって事は
何か聞きたい事でもあるんだろうか




“「黒翔さん、ノワールについて何かご存知ですか？」”



あぁ…
グッドタイミングってヤツだ



『確か…十傑がノワールとかいう人ら捕獲したんだっけ？』

“「ええ、彼らは我が遠月の食戟を利用していまして…」”

『そこはメールでもらっていた通りだね』




十傑が出張に出た頃
同じタイミングでえりなちゃんから要請をもらって
実は最近の遠月側の動きも全部把握済み


他人を巻き込む事に罪悪感がないわけじゃないけれど


決めたから




『“僕は”ノワールって名前の組織は初めて聞いたし
海外にいたころは知らなかったな』

“「そうですか…
でしたら、明日の講師の方の顔合わせ、同席して頂けますか？」”



講師の顔合わせ？



『そんなことしてんの？』

“「外部からの場合
信頼に足る人物かどうか見極めないといけませんから」”

『うん、わかった』


すっかり遠月の関係者とかから引き抜きしているのかな、と思っていたけれど
良くやるねぇ…



『竜胆からお土産預かってるし、
明日の…午後でいいかな?』

“「ええ、承知いたしました」”



またね、と打ち合わせをして電話を切ると
限界だったのか、瞼が落ちてきた


ーーーーーーーーーーーーーーーーー
Asahi side


「アサヒ様」

「おー、フォルスは?」

「先程確認した限りでは、もう寝ているようで」



そりゃ時差ボケやべえだろうな
飛行機でも俺の肩使って寝てたし


「ｸｸｯ…明日が楽しみだねぇ…」


どんな顔すんだろうな、アイツ

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