10eme livre Mort de cuisinier

Quatre-cent-quarante-huit!! ページ15

『それで、僕はどうしたらいいのでしょうか？』


少なくともこんな大事な話を僕に明かしたという事は
何かすべきことがある、という事だろうと


そう、思っていたんだけれど



「特別何をしてほしい、というわけじゃないんだ」

『堂島さん…というと…』



想像とは違う答えに少しどもる



「近々、ある催し事が開かれる可能性があるんでな」

『催し事？』

「まだ確定ではないが…BLUEは君も聞いたことがあるだろう」

『ええ、』



確定していることを知らないとすると
どうやらまだ日本には知らせは来ていないのか



『なるほど
もし、来年開催されたとしたら
WGOのトップの真凪さんが主催であり、心情出来には難色を示すことが予想されるものの
総帥と言う立場のえりなちゃんが出ないわけはない』

「察しが良くて助かる」



やっぱり、BLUEに関しては先生とリオと打ち合わせたとおりだ

ただ異例なのは…
二世代続けての神の舌、
真凪さんの考えならばおそらく例年通りの美食コンクールじゃない事
そして


実現したら、ノワールの参加と
僕の恩返し




『分かりました、常に把握しておくようにします』

「十分だ、」




こりゃ、今年に負けないくらい
来年も大忙しになりそうだ



ーーー

薙切家の後は
本当にいくつか講師としての話もしていて
意外と薙切家に眺めに滞在することになった

玄関を出たころにはもう空は真っ暗で
ぜひインターナショナルにも来てくれ、
なんてお世辞を宗衛さんから頂いた後



『ただいまー』

「おかえり!」

「遅かったな」

『意外と来年大変でさ、新米に務まるかな』



ゼミに帰ってきた




「あんなに小さかった黒翔君が再来月には
私と同じ先生なんて…!」

『僕は講師、潤さんは教授
立場が全然違うでしょ』

「しかも葉山君まで十傑に…!!」



ダメだコレ、
教授モードじゃなくて、親モードになっちゃってるわ




すると



「A」

『ん？…おわっ』



後ろからアキラがなんか包みを投げてくる




『何コレ？』

「ふふっ！開けてみて？」

『え、潤さんも知ってるの？』



嬉しそうな顔って事は悪い物じゃないんだろう
がさがさと包みを外してみると…




『おー!』

「卒業おめでとう!」

「ま、一応な」

「もー!!、アキラ君が選んだんでしょ!」

「ばっ…」



来月にはもう制服は着られないし
ずっとコックコートでいるわけにもいかない


中から出て来たのは
講師やる時にも使えそうな上下一式

やっぱり戻ってきてよかった


『…二人とも』

「？」「なあに？」



『ありがとう』




二人も笑い返してくれた

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