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Quatre-cent-vingt-six ページ41

一年生の進級試験を終えると
僕ら三年生にとってはあまり授業もないし
進路について、なんて声もちらほら聞こえてくる

今年は異例だったけどね



「あれ?Aどこ行くの?」

『言ってなかったっけ
今日から5日くらい僕イタリア行ってくる』

「…」

『…僕が悪かったから怒らないで、司』



あれから十傑、という肩書は消えたけど
司も竜胆も楽しそうに料理してるし

学園の雰囲気も幸平君が一席になったことで随分変わったように思う



「どこ行くんだよー!」

『仮退学した時に世話になった人に御礼しにいくんだ』

「あぁ、随分うまく隠れてた…」



上手く隠れてた…って


結局のところ
傍から見ると司や竜胆は
僕の事めちゃくちゃ心配しているように見えるんだろうけど

今更変わってしまうのも違和感がありすぎて
料理する時は相変わらずこの三人で組むことも多い



「俺も行く」

『司は今日も食戟だろ?』

「…」

「あはっ!、ホントに隠さなくなったなぁ!」

『?…なにが?』



竜胆の言っている意味がイマイチ分かんないけど
いーーや?、と詳しく話すつもりはないみたいだ



『電話してくれたらちゃんと出るし、
直ぐ帰って来るからさ』




そう言って頭を撫でれば、…わかった、と
ほんとに渋々司も納得してくれて



『じゃあ、また五日後』

「おう、気をつけろよー!」

「行ってらっしゃい」



二人に挨拶してから廊下に出ると




「黒翔センパ―――――イ!!!」

「創真君!」




遠くからドタドタと走る音が聞こえてきて
ゼーハーと僕の前で息を整える男子




『相変わらずだね、幸平君』

「どーもッス!」



後ろからは極星寮メンバーも来てて
最近よく見る光景なんだけど…




「黒翔センパイ!、食戟しましょう!!」

『やだ』



「ば、バッサリ言った―…」

「清々しい程の断りっぷりだな」




僕が断るのもよく見る光景



「なんでっすか!!?」

『いや、君昨日竜胆とやって今日は司でしょ?
僕とやらなくても大丈夫だって』




しかも、その前はももに斎藤に女木島

卒業間近の僕らに学生のうちに勝っておきたい
その気持ちは理解できるんだけど


其処に僕を加えないでほしい



「あれ、黒翔先輩大荷物ですね」

『あぁ、もう授業もないから
ちょっとイタリア行ってくるんだ』



田所さん、観察力が少し増したかな?



『ちょっと時間もないから、
またねー』



そう言って強制的にひらひらと話を終わらせると




「帰ってきたら食戟しましょうねぇええええーー!!!!!」




…僕じゃなくてアキラじゃダメ?

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blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 「どーも!!、漸くオレの出番なんで、ちゃーんと食ってってくださいよ!」 (2021年4月28日 8時) (レス) id: cb665f2842 (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 続編おめでとうございます!これからワクワクして待ってます! (2021年4月26日 7時) (レス) id: 39613b56f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年4月26日 2時

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