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Quatre-cent-quatorze ページ29

「それで?お父様

お味はいかがかしら?」


薊さんの意見を一通り黙って聞いた後
えりなちゃんは悪い顔して笑う

あくまでもこれは料理勝負
味の是非で、って事かな


けれど


「第一席と二席ですら
ここまでにはならなかった…

こう考えれば、おさずけも分かりやすいのかもしれませんわね」


『図り方がぶっ飛んでるような気はするけどね』




少し笑ってしまう




ーバァン!




「あっ!?」

「きゃーーーッ!」

「こ、これって」

「あぁ…間違いない」




竜胆と司のコースよりも
もっと大きな、
範囲が広い、爆発みたいな





『この威力じゃ、勝負は見えた』





最初は会場だけだったけど
今はもう



「おー!!」「!!」




ステージに上がっている竜胆と司達まで伸びている

空中に舞い続ける色んな制服
もう誰が誰のかわかんないな




「…こんなはずはない!

何かの間違いだ…っ!?」




それでもまだ認めない薊さん




「僕の大変革を打ち砕けば
料理人を守ってくれる箱庭も
羅針盤もなく


たった一人で
荒野を進むことになるのだぞえりな!」



すると…




「いいえ、
私達がここまでこれたのは
それぞれが各々の目的地へ進んでいるからではないでしょうか!」



割って入るえりなちゃんの秘書の子
新戸さん…だったっけ?

会話に割り込んでしまったから
薊さんが激昂していたけれど


「わ、私は…
えりな様の


友達だ…!」

「緋沙子…!」



そう言えば
アキラに負けた時の彼女
従者、という立場に縛られているような感じだったね




「あらあら、すっかり反逆者に負けてしまいましたわね
薊総帥」

『…やっぱり、セントラルより
今の反逆者側の方が成長の度合いが大きい、ような気がする』



そして、



「お父様
緋沙子の言う通りです

私とは異なる価値観や
皿と向き合う料理人たち

彼らと関わることで
この皿は生み出せました


お父様の言う不純物との出会いこそが

それが私にとって最高の


“スパイス”でした」



心から笑顔のえりなちゃん
一方で



「どうしてわからない!
熱を込めてしまうからこそ
料理人は迷う!

苦しむ!
やがて枯れ落つ!1

あの人のように!

全ての料理人の幸せとは
僕のは箱庭で平穏に生きる事なのだ!!1」



「私達は含まない方向で」

『こらこら、大事なとこなんだから
余計な口挟まない』



どんどんヒートアップする薊さん



その時



「人の幸せ、勝手に決めつけないでくれますか」



ようやく幸平君もえりなちゃんの隣に立った

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blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 「どーも!!、漸くオレの出番なんで、ちゃーんと食ってってくださいよ!」 (2021年4月28日 8時) (レス) id: cb665f2842 (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 続編おめでとうございます!これからワクワクして待ってます! (2021年4月26日 7時) (レス) id: 39613b56f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年4月26日 2時

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