8éme livre Mort de 3éme année

Trois-cent-soixante-trois ページ29

『…てな事が極星寮の、堂島さん達の世代にあったらしく…
そこから、今の薊さんに至るまでの考えはなんとなく予測つくでしょう？』


リオ、と先生に全部話し、
二人の反応はというと



「この会場様々な思惑が絡みすぎでは？」

『…まぁ、色々個性強いから、ここ』



あんまり興味なし、といった感じのリオに



「…うっとおしいわ」

『僕の関係でついてこさせたのは百も承知ですけど、これ終わったら帰れますから』



心底めんどくせえ、といった感じの先生
自由人のあつまりだな、ここは



『一応、知っておいて損はないでしょう』

「無知は罪なりといいますからね」


すると、



「だからって、テメエの縄張りで独裁振りまいてりゃ意味ねえよ」

『…縄張りって』

「事実だろうが」

先生の言葉に詰まる

多分気にしてるんだろうな…
今の所僕と先生しか知らないあの事


そんな吐き出すようだ言葉と共に



「では、信頼に足るゲストをお招きしよう」


会場では
薊さんのアナウンスで
審査員入口から新しい女性が二人現れた

黒いドレスと白いドレスを身にまとう、印象から結構対照的な二人


一番目についたのは…



『世界に有名なWGOが今回だけで何人来てるんだって…』

「人脈というのは常々大事ですわねー」


ブックマンの証の経典
薙切家こわ

…いや、この状態だと薊さんの人脈か？




そして、


「とにかく、私達が引き継ぐのだから、
WGOの理念には何も反していない、というわけ♪」


マジか、
今までアンさん達はハッキリと公平な視点から審議を行い勝敗を決めてきた

けれど、
新しい二人、デコラさんとクラージュさん



「あら、私は薊様のお膝でもかまいませんけど？」



厨房に関係ない思考を持ち込んだ二人にリオがキレる



「あの二人あからさまに薊総帥の信者じゃありませんの…!」

『リ、リオ…どうどう…』

「テメエもこのヘタレに関しちゃ似たようなもんだろが、小娘」

「料理は別ですわよ」『そりゃ違うでしょ』


今度は僕とリオの声が被る

リオの場合は、料理が関わると僕にもちゃんと意見してくれるからね
為になることもいろいろ教えてもらえた
…ローカのスタッフさん達には今度御礼持っていこうと思うけれど


『とにかく！アンさんが唯一残ってくれたとはいえ、
また反逆者側にはキツイ状況になりましたよ』


アンさんの最大限の抵抗の甲斐もあって、
新しい審査員はアンさん、デコラさん、そして…薊さん

反逆者側の難易度は倍以上に跳ね上がったといってもいい
しかも残りは竜胆と、司


『…』


どうなるかな

Trois-cent-soixante-quatre→←Trois-cent-soixante-deux

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す