Trois-cent-quarante-huit ページ14
「これは…!」
「いつの間に我々は実食を…」
「皿を見た所までは覚えているのですが…!」
審査員の方々も不思議そうな顔で首をかしげてる
『…追加、いります?…ゴホッ』
一応風邪っぴきで話すわけにもいかないから
先生に投げられたマスクを口にあてて話す
厨二クサいのは先生の趣味ってことで
「ああ、今度こそしっかり味を…」
『あの…また一皿平らげてます…ゴホ』
「なんだって!?」
まさか順番指示する前に無意識に手を動かされるとは…
ちょっと面白いけど
“「これは一体どういう事でしょう!
昨日の紀ノ国先輩の様な状況が続いています!!」”
まぁ順番とおりに食べてもらえているからいいとして…
「そんな訳が…っ!」
『こんなのも分かんないのに、よく上位席に不満つけられたね…ゴホ』
秋津に振り返った
『教えてあげるよ
香りは…脳すら錯覚させられることを…ゴホッ』
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[Rio Side]
圧倒的な事態になりましたわね
対戦相手の秋津?のサルデインサオーは完食されていないのに対して
Aさんのアランチーニはさっきから消費されまくりですわ
『別腹…っていうだろ?…ゴホッ』
「それがどうした…!」
よほど気に入らないのかAさんを睨みまくっている秋津
この男から聞いてますが…
まあ運命は変わりませんわね
『人間にとって満腹、空腹を決めるのは脳…ゴホッ
言ってしまえば、その脳をだませば…ゴホ
人間いくらでも食べられるんだよ』
「‼」
例えば、昨日の紀ノ国さんはそばの風味、エビの風味、どちらも香りですわね
それらを使い、気づかないほどそばを食べさせていた
だけど…
Aさんは少し違う
『料理を見た時に一番に届くもの…ゴホ
それは見た目じゃない
クロッシュで蓋をしていたら見えないからね…ゴホッ』
「まさか…ッ!」
紀ノ国さんも見事な風味使いでしたが
この方はもうほぼ香りのプロ
…本人は認めないでしょうが
『香りで脳をだましてしまえば…ゴホ
僕が辞めさせるまで食べ続ける…なんて事もできるんだよ』
「…ひっ」
キレたら恐ろしいですわね
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[side you]
今回のアランチーニ
言ってしまえばスパイスしか工夫をしていない
一個目は脳を刺激出来るような優雅さを
二個目は消化促進を強めにアレンジした催促を
三個目は胃を丈夫にし、体内のデトックス効果を
『香りは…人さえ操れる…ゴホッ』
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blu (蒼)(プロフ) - aiさん» 「はうっ!、来てくれて嬉しいけど…時間を忘れて遅刻とかしないようにね!?」 (2021年4月16日 9時) (レス) id: a91d8e524c (このIDを非表示/違反報告)
ai(プロフ) - 初コメです。この頃見つけて読み始めたのですがとてもおもしろくて最初から時間も忘れて読んでしまいました。続き楽しみにしてます。 (2021年4月15日 6時) (レス) id: 3517e93929 (このIDを非表示/違反報告)
blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 「フン、さっさと書けば良いのだ、駄作者が…!、さっさと私やアサヒ様を出せ」 (2021年4月4日 11時) (レス) id: cb665f2842 (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 上手にかけてますよ!これからの行く末が楽しみです! (2021年4月3日 17時) (レス) id: 39613b56f2 (このIDを非表示/違反報告)
blu (蒼)(プロフ) - (o^^o)ピコ(o^^o)さん» 「んもう!アタシもさっさとフォルスきゅんに合いたいのヨ!!、ちょっとー…悪戯しちゃおうか・し・ら」 (2021年2月21日 6時) (レス) id: a91d8e524c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 | 作成日時:2021年1月27日 1時