8éme livre Mort de 3éme année

Trois-cent-quarante-cinq(ちょっと胸糞) ページ11

[Continue Kuga side]


秋津サンが作ったサルデインサオー、
確かサルデがイワシの意味で、サオーが玉ねぎを炒めて甘味を引き出したソースの事
だったっけ


「審議の開始なのです！」


先に実食が始まった
まぁ、遠月にいたなら変な皿じゃないんだろうけどさ



「‼…ワインビネガー特有の尖った酸味と玉ねぎの甘味の完璧なバランス！」

「加えられたレーズンのさわやかな風味もたまりません」



“「おーっとこれはなかなかの高評価！！」”



ふーん、
まぁそれなり、ってカンジだね

すると、気をよくしたのか
さらに秋津サンはドヤ顔でしゃべりだす




「あの時、テメェの勢いにやられて逃げ出しちまったが…
お前はそれだけの勢いの野郎だ!!!!!!!」

『…ｺﾞﾎ』



「そんな奴に…ましてや味覚ナシの奴なんかが…

料理人だなんて認めねえ!!!!!!!」




まー好き勝手に言い出し始めちゃって
黒翔センパイ…アンタどんだけ嫌われてんのさ


そして、


ついに

秋津サンが…





「バケモノが…

人らしく振舞ってんじゃねえよ!!!!!!!」




「あ、言っちゃった」





死神の地雷をぶち抜いた






『はぁ…ｺﾞﾎ』





当の本人は、上からだとイマイチ顔が見えないけど





ｰｻﾞﾜ､ｻﾞﾜ

「何か…寒くない…？」

「うっ…」

「気持ち悪…」





どう見ても会場に影響が出始めてる
あー、こりゃ葉山ちんかつかっさんか竜胆センパイ呼んできた方がいい感じ？


「僕ちんの出番だね！」



ｰｶﾞﾁｬ


控室に走ろうと振り返り
会場の扉を開けたところで…





『俺がバケモノなら


お前は悪魔だな


人らしく振舞ってんじゃねえよ、』





「おーこわ」





後ろからマジギレした黒翔センパイの声が聞こえてきた




ちょっと急ご




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[Hayama side]


「てな訳で、つかっさんと竜胆センパイ一応敵だし
葉山ちん呼びに走ったってわけ！」

「あー…見事に地雷ぶち抜いたっすね」

「幸平…お前が言うか」



改めて調理台の方を見ると、
Aの実食はまだみたいだが…

これで食戟続けられるのか…？

近くにはAと一緒にいたリオ先輩も、あのへんなオッサンもいない
また逃げだされたら、

また、アイツが…






すると、




「かわいくない、かわいくないなー」




十傑側の入り口の方から



『………もも』

「ねーブッチー」






「あれは…茜ケ久保先輩！」




茜ケ久保ももが現れ
静まっている会場が見守る中…



「えい、」


ｰｻｸｯ


は？




「あれって…」

「さっきの、リンゴタルト…？」

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