Le rêve de Mort【t.w.s.t.×食戟のソーマ】

・* ページ35

『…っと、すみませ』

「んあ？、だれお前…って」


ユウさんのメモに目を取られていたからか、曲がり角でぶつかってしまった
確実にこっちが悪いから謝ろうと見上げると…



『キノコの子…いや、双子？』

「げー、オレジェイドじゃねーし」

『ごめんごめん』



一瞬見間違えたけど、よくよく見ると黒いメッシュ、のような一房が僕が見た時と正反対についているから別人だった
おまけにもう一人の彼の方はジェイド、というらしい


すると…



「アンタ、アズールフグにしたセンセイでしょ？」

『正確には先生じゃないけど…アズールって誰？』

「ウチのりょーちょー」



寮長…、つまりはあの時会議にいた生徒、ってこと
さっき会議で教えてもらった事だけど
此処の生徒はベストでもわかるけど腕章で寮が判断できるそうで
目の前の子の子は灰色と薄紫…つまり、



『ああ、初対面の相手に弱み探りまくった子か』

「せいかーい！、てかもうバレてんじゃん」

『あんな分かりやすい営業スマイル初めて見たからね』

「アズールにおしえよっと」



どうやら僕は完全にそのアズール君？とやらに敵対心をもたれたらしい




『面倒くさい事はやめてね』

「オレしらないもーん、ふぁああ〜」

『ここで寝るより寮に帰りな、風邪ひくよ』

「そんなヤワじゃねーし」



随分気分屋だな、
寮に戻るよう勧めてみたけど、素直に聞いてくれる、
というわけでもなく、既にここで寝そうだ

かといってここに置いていくのも正直罪悪感が残る



『仕方ないなぁ』



ほんとは夕飯食べてるまでのつなぎにしようかと思ってたんだけど…
コックコートポケット部分から飴サイズの包み紙を一つ取り出して




『はい、あーん』

「もが！」



目の前の寝かけた子の口に放り込んでやった




「何コレ」

『もう夜だしそんな甘く作ってないと思うけど…まずかった？』

「フツー」



イタリアの伝統お菓子のAmaretti(アマレッティ)、単数だとAmaretto(アマレット)
元はリキュールの名前からとられ、今回は仕事の間の間食用だから酒は使ってない
マカロンの原型にもなったって言われてる一口おやつ




『僕のオヤツあげるからさ、アズール君に面倒事は無しでって伝えといて』

「仕方ないねぇ、いーよー」

『最後に…君の名前は？』

「フロイド〜」




気分屋みたいだけど、反応を見る限り嫌そうな顔じゃないから
まぁ良しとしよう



『じゃあ、また明日』

「またね〜カスザメくん」

『は？』



サメ？



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(Floyd side)


「たっだいまー！」

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