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出来上がった皿を2人の前にサーブする
「これは…」
「え?、ラヴィオリ??」
『ふふ、違うよ』
作ったのはラヴィオリサイズの赤と黒の生地に包まれた一口サイズの揚げ物が幾つか
だけど…普通とはちょっと違う
『とりあえず最初は何もかけずに食べて、次はお好みで蜂蜜をどうぞ…Provalo?(お試しあれ)』
まずは軽く説明すると、
2人はゆっくりと口に運んでくれた
そして…
「!、んまっ!」
「驚いたな…」
『ふふ…光栄ですってね』
「好みで蜂蜜って事は…デザートか?」
『そうだよ』
一口目を終えた所で、説明を入れる
『seadas(セアダス)って言ってね…僕のいた所じゃ結構伝統的なお菓子なんだ、
生地にはレモンとオレンジの皮が混ざってるから、揚げても油っぽくなく食べられるし…中のチーズは幾つか混ぜてしっかり重みを出してるから、軽い生地とのバランスもOK…トレイ君がいう僕の特技もたっぷり』
正確に言えば、僕はイタリアに居たわけじゃ無いけれど、違う世界のここでそれを言っても通じないだろうと誤魔化した
まぁ仕方ないよね
すると
「…何で赤と黒?」
マジカメに写真を撮ってたケイト君が今度は聞いてくる…って、
おいおい
『名付けて、Seadas di Heartslabyul(ハーツラビュル風セアダス)』
「!… テンション上がっちゃうよね!!」
「これは…ホントにすごい奴がきたな」
『ふふ』
そう言ってやれば、すぐに理解する2人
『チーズが伸びるとこでも載せればフォトジェニックだろ?』
「マジで今日トレイくんについてきてよかった!」
「俺の方…スミレ…か?」
『お、流石…食用のスイートヴァイオレットオイルってケーキにも使えるけどいる?』
よかった
嬉しそうに食べる2人を見ていると
まぁ、異世界でも料理を食べてくれる人がいるってのはいいな…って思うよ
ほのぼのとそんな気分で眺めていると…
「クンクン……何か旨そうな匂いがするんだゾ!!」
小さい毛玉が突撃してきた
ーーーーー
一応ここは調理室で、危ない機材も幾つかある
何より…
食べてる人がいる側で毛を撒き散らして欲しくない、と
-ガシッ!
「ふな゛っ!」
『喋る…猫?』
走り回る猫をとっ捕まえて、持ち上げた
「離せ〜!オレ様は大魔法士になる男、グリム様なんだゾ!」
『あぁほら、毛が散るから…!』
「あれ、グリちゃんじゃん!」
『ケイト君達…知り合い?』
「知り合いも何も…ソイツは…」
今度はトレイ君が口を開きかけた時、
「「「グリム!!!!」」」
今度は三人の声がした
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blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 『Benvenuto nel mio mondo(僕の世界へようこそ)…ってこれは怒られるか…あはは』 (2021年1月8日 21時) (レス) id: a91d8e524c (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 黒翔君のシリーズ?大好きです!これからもがんばってください! (2021年1月7日 17時) (レス) id: f025ecfe59 (このIDを非表示/違反報告)
blu (蒼)(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» 『ありがとう…楽しんでもらえると嬉しいな、farò del mio meglio(頑張るね)』 (2020年12月29日 10時) (レス) id: 2e5206d1d6 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ - 初見からなんですけど、素敵な作品ですね!!応援してます( ゚Д゚)ゞ (2020年12月26日 16時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
blu (蒼)(プロフ) - 悠羽さん» 『あれ、君もこっち来ちゃったの?…戻った時、一緒にあの人に怒られようね…笑』 (2020年11月18日 5時) (レス) id: 2e5206d1d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 | 作成日時:2020年11月12日 8時