Le rêve de Mort【t.w.s.t.×食戟のソーマ】

・* ページ27

『2人とも今日ご飯ちゃんと食べた？』


ルセットを決める前に2人の好みを聞いておこうと思ったけど、
考えてみれば、この子達は結構早い時間に調理室にやって来た事を思い出した

もし学食で済ませたとしたら
ひょっとしてあまり食べてないんじゃ…



すると、




「大丈夫、混む前にちゃんと食ったから」

「リドル君が多分混むだろうって言ってたんだよねー！」

『リドル君…って寮長の？』

「そ！ウチの女王さま！」

『じょ、女王さま…』



何か褒めてるのかよくわからないセリフに苦笑いしつつも、フル稼働で頭を動かす


ひとまずこの2人が夕食を済ませているなら
いくら男子学生といえども、ガッツリした皿を出すわけにはいかないな…




『ならよかったよ、後は……
食べられないものとか、嫌いなものってある？』



もしくは好きなものでも、と聞くと



「そうだな…スミレの砂糖漬けとかか？」

『おっけ…ケイト君は？』

「んー、嫌いなものは無いよ！!」

『ふふ……わかった』



2人の食の好みを色々聞き出せて、
一つ思い浮かんだルセット

これにしよう




『それじゃ、少々お待ちくださいませ』





ーーーーーーーーーーー


-ｼﾞｭﾜ!


あれから10分程、


生地を仕込んで、揚げ油に入れると後は待つだけだ



『…後3分くらいで出来るから、ちょっと待っててね』

「おけおけ〜！」

「問題ないよ…それより鍋から離れて大丈夫か？」

『僕鼻がいいから大丈夫』



さっきから考えてたんだけど、
トレイ君の目線が完璧に保護者のそれと似てるんだよなぁ…

何か頼りたくなるのもわかるや

なんて考えていると…



「鼻？」

「それでか」

『？』



不思議そうなケイト君に、納得したトレイ君

え？



『…なんかあった？』

「さっきお前も言ってただろ？、 “まぁ見事に肉料理ばっかり”って、A」

『あぁ、唐揚げとか…ハンバーグとか結構仕込みしてたつもりだったんだけどね』



トレイ君がゆっくり説明してくれた


そして…




「Aの特技は調味料…いや、スパイスだな？」




俺でも分からないものがいくつかあったし、と
確信をつくように言ってきた



ああ、そういえばトレイ君は…



『興味持ってたもんね、コレ』

「あぁ、肉料理の減りが早かったのはその所為だと思うぞ？」

「あー、どうりでサバナクロー生とか凄かったわけだ…」

『…そっか』



汐見ゼミのスパイスがここでも胃袋を刺激できた事を聞き、少しだけ…嬉しさに口角が上がる


そして、



『なら…コレは分かるかな？』



丁度、仕上がった

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