13éme livre Mort de cuisinier

Cinq-cent-quatre-vingt-dix-huit ページ19

「なぜ、僕を呼びつけたのですか」





先生の部屋は、この場のいろんなところがよく見える




えりなちゃんのところに
新戸さん達が合流するのも見えた

何か、仙右衛門さんが話していたようだけれど






『ま、僕の要件は
この試合の後、城一郎さんに呼ばれてるし』

「え、そうなの？」

『何でもかんでも押し付けんじゃねーよ！、てさ』






それよりも
幸平の料理は、どんな料理かな




『なんか、幸平の料理って
気分が上がってくるんだよね
ワクワクするっていうか....』

「わかるよ」




例えるなら、子供の頃
今日の夕飯何？、って聞いた時の感じ

隣で司も頷いてくれる




『今、僕らはアサヒさんの皿は想像できたけど
幸平のは全く分からなかった』

「食材の声も聞こえないし....」





え、？




『食材の声って...』

「なんか感じられるようになってさ」





親友が人間辞め始めてる...
いや、ひかないけどね




『ゴホン』

気を取り直して






すると






-ﾜｧｱｱ





「あ、どうやら出来上がったみたい」

『まぁ、アサヒさんが先だよね』







「.....」






クロッシュで蓋をし
サーブをしているアサヒさん

いつもより静かで、
どこか遠くを見ているように思える






「流石に消耗が激しいか」

『いつもより口数も少ないし』

「それAが怒らせたからじゃ」

『違う....と思う』

「そっぽ向かないで」






ここまで漂ってくるのは
確かに、今まで嗅いだことのない
とても良い香り、と言えるんだろう







「幸平は！、幸平はどうなの！！」






まもなく、調理時間が終了する





「でも、あのスピードなら...」

『うん、ギリギリセーフってところかな』






-ﾋﾞｰｯ！

「っしゃ！」





“「審査終了！！」”

「「「やっったあぁぁあ！！」」」






ようやく調理時間が終わって
二人とも皿は出せた






「やるもんだな、滑り込みやがるとは」

「ﾊｧ....ﾌｩ」






ばってばてじゃん





「体力不足だねぇ」

『はは、まだ一年だよ』




司会の進行が続いていく




“「それでは、審査をする
ブックマン３名の入場です！！」”





そう言って、現れたのは....



「あ」『わぁ』





デコラさんと、クラージュさんと
シャルムさん





「「「あいつらはーーー！！」」」





「連隊食戟の時のお客様だね」

『あの時、薊さんにだいぶ傾いてたけど....大丈夫？』





一瞬、心配になってしまったけれど





「あらー！、イケメンね！」

「雰囲気とか佇まいとか...すごく私たちの好みだわ」




問題なかったらしい

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