13éme livre Mort de cuisinier

Cinq-cent-quatre-vingt-douze ページ13

Noir side[ノワール]


数分前...



「ドウ？」

「ダメだね、今は誰も入らない方がいい」

「...」

「フォルス...！」






まもなく、開始時間となる
しかし、その前に合流した才波朝陽は






“「朝陽様....その包丁は....」”

“「....」”

“「っ！、失礼しました」”








「まさか。フォルスきゅんの包丁を奪い取ってきちゃうなんてねー」

「渡した....わけじゃないだろうね」





その時






「俺が殴って奪ってきた」

「「「「！！」」」」

「なんだよお前ら、そろそろ時間だろ？」






突然扉を開けて、
準備を済ませた才波朝陽がにこやかに現れるが






「夕之介」

「なんだい？」






「あのバケモノ、今何処に居る」

「っ！」







その目線の影にノワール達が息を呑む






「多分....天守閣、だろうね」

「そりゃそっか、オッサンの部屋だろうしな！」





両手を肩の高さまで上げて
一見、問題ないように見えるが







「夕之介、BLUE終わるまで
アイツをここから逃すな

俺を裏切ったけじめ、つけさせる」

「.....わかったよ」

「ったく、とんでもねえ恩返しだ....ｸｸ」





その時、その場の全員が思っただろう






「(フォルス君....君は
怒らせてはいけない人を怒らせた....！)」





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side you





「この試合に勝てば次は決勝よ....!」






あらら







『まだなのに』

「仕方ないよ、今まであんなに暴れてるんだ
...でもね」





ほら、と司が指差した先に






「幸平ー！！！、来たよー！！！」

「おっしゃぁああ」

「こんな空気、ひっくり返してやるぜぇ！」







『はは』「ね？」








さっすが、玉の世代
元気な後輩君たちが、重苦しい空気をぶっ壊す







しかし






「おーサンキュなー」

「さて、せっかく関係者が集まったとこ悪いけど
幸平君のカッコ悪いとこ見せちまうなぁ
......えりな姫のことも気にかけてるんだろ？」

「...」






あくまで、アサヒさんは自信満々の様子

司も隣に出てきて会場を見ると








「もし、ここで幸平が負けたら
....表の料理人全てが否定される」

『....そうだね』






ある意味、ここで決まると見てもいいだろう







「お前の包丁の上位互換、ジョウイチローのナイフで
お前に止め刺してやるよ！」

「アンタが。親父の包丁を握ってくれて助かった
これは俺が親父を超えるための戦いにもなったんだ

俺自身の、創真の包丁で！！」





ようやく、幕が上がった

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