2eme livre:Mort de 3eme année

Quatre vingt neuf ページ44

その日の夜、

アキラが寝て
潤さんと2人になったところで話を切り出した



『ねぇ潤さん、ちょっと聞きたい事があるんだけど、』

潤「なぁに？」

『薊って名前の人に聞き覚えある？』

潤「え…」


薊さんの名前を出した途端
潤さんは、驚いて固まった後
座ってる僕の両肩に手を置いて


潤「どこでその名前を聞いたの！」

『いっ…潤さん落ち着いて！』


めっちゃ揺らしてきた
こんなに必死な潤さん久しぶりに見た
言わない方がいいかもな


『司が名前を出してただけだよ、遠月OBっていってたから気になっただけ、』

潤「なぁんだ…びっくりした」


こんなになるなんて、
ちょっと聞きたいな…


『え、そんなにその人怖いの？』

潤「…噂だからわかんないけどね、」


そうして潤さんから教えてもらったのは
薙切家を追放されるまでの薊さんの経歴の噂
講師である潤さんだからこそ耳にできた内容なんだろう




『なるほどね。えりなちゃんにそんな過去が…』

潤「だから…お友達にも伝えて、薊先輩に関わっちゃダメって」

『わかった、じゃあおやすみ』



自分の部屋へ行く為廊下を歩く、
ちょうど今日は月がきれいに見えた


『ちょっと外出るか…』



色々頭がパンクしそうだ







恒例になっているような気がしなくもない、
司や、アキラと一緒に星を見た広い場所



『はは…疲れたなぁ…』



ゴロンと寝転がって空を見上げる、
真上には月が見え、広い夜空に吸い込まれそうだ




『薊さんは、』


口に出しながら頭を整理する
今日は色々ありすぎた


おそらく人の弱みとか、悩みを見抜くのがうまいんだろう、


司が僕の事を話したのか、とも思うけど
他の奴らに色々言われていたのは司は知らないはず


しかし薊さんはそれを見抜いて見せた、
それが彼の経験からによるものなのか、調べ上げて把握したのかはわからない



『でも言っている事は……正しい』


僕に当てはめて考える


他の奴らは嫉妬を抑えるという事が備わっていなかったんだろう…
これは、薊さんのいう様に教養がなかったと言える、


『それだけじゃないだろ』


自分の考えを纏めていく
もし、あの時何もなかったら僕はここまで料理が上手くなれなかったような気もする。


まぁ、色んな人に迷惑かけたし…自分もハンデ抱えて料理やめそうになったけどね…




『苦労があったからこそ、今の料理の腕を手に入れた…』



そこは薊さんの意見に納得はできない部分だ
ま、人の目が怖いのはトラウマかな

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