その3 ページ24
『…悪いが、お嬢さん。俺はまだまだ見据える未来があってな。この瞳はやれねぇ』
蛇「…約束を反故にすると言うことですか？」
蛇喰夢子はつまらなそうにランカを見据える
『俺は、約束を破る事は絶対にしねぇ…よく見てみろ。負けたのは俺じゃねぇよ』
蛇「は…？」
バッ！と手札を見る蛇喰夢子
自分の手札は、8のグリーン1枚
目の前の彼女は、手札を裏返してこちらに見せてくる
2のレッドと 1のブルー
どちらも数字のカードの場合
枚数が多い方が敗者のはずー
そこで、蛇喰夢子は漸く自身のカードの違和感に気がつく
蛇「…嘘…」
『漸く気がついたか？お嬢さん』
ゆっくりと自身のカードをなぞる蛇喰夢子
そして、カードの縁に爪を立てる
パリ…と軽い音と共にカードが1枚落ちる
蛇喰夢子の手元には8のグリーンのカード
落ちたカードはー
スキップのイエローだった
蛇「ーーーっ！！？」
『俺は、あんたが俺のカードを把握している事は最初から分かっていた…そこの女の子がカードを配っている瞬間からな』
指を差されてビクリとする芽亜里
『別に、あんたが合図を送ったとは考えてねぇよ…ただ、あんたカードを切る時癖が出ていた。几帳面にカードをシャッフルし過ぎなんだよ。だから綺麗に色分けされていたカードは規則的にシャッフルされて、規則的に仕分けされる…あんた程ギャンブル慣れしてたらカードの配置を俺がカードに不正がないか確認している時にでも覚えられていたんだろ？』
蛇「…分かってて…わざと…？」
『あの時、俺も仕込みをしていたからお相子だと思ってな』
蛇喰夢子が落としたカードを指さすランカ
『そのカード、近くで良く見てみな』
蛇「？……っー！？」
カードを持った蛇喰夢子は、それを近づけて目を見開く
蛇「…甘い…香り…こんなの、さっきまでは…」
『俺が仕組んだのは、2つ。1つはコレだ』
ポケットから取り出した、小さな小瓶
『これは、俺が仕事用に使う練り香水でな。温めると液状になって皮膚や紙などに馴染んで、紙とかの材質なら乾くとくっつく特性がある…マジックとかでよく使われる簡単な手法だな』
蛇「こんな事に…っでも、2枚だなんてちっとも感じませんでしたわ…！」
『それが、もう1つ仕組んだ事だ』
蛇「仕組んだ事…？」
『カイト』
「はいっ！？」
いきなり名前を呼ばれたカイトは
慌てて返事を返す
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椿姫 - どうもこんにちは！とても面白いですね！更新頑張ってください。楽しみです！ (2019年7月25日 17時) (
レス) id: 2e1c06edf3 (このIDを非表示/違反報告)
ふー(プロフ) - はじめまして！とても面白くて女性なのにすごくかっこよく読んでて楽しかったです。次の更新楽しみに待ってます。無理せず頑張ってください。 (2019年7月13日 17時) (レス) id: fcf02ffa3b (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - 乱さん» コメントありがとうございます！返信遅くなりすみません…もうすぐ本編更新予定なので暫しお待ちくださいまし……！ (2019年6月27日 23時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
乱(プロフ) - このお話とても大好きです！何度も読み返してしまいます笑 更新楽しみにしています！無理せず頑張って下さい！！ (2019年5月31日 11時) (レス) id: 9c157805a6 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとうございます！『最近暖かくなったとはいえ、女が軽率に脱ぐもんじゃねぇぜ。勘違いした野郎の目に晒させたくねぇんだ(正義のコートファサ…)』 (2019年5月1日 23時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カナタ
| 作成日時：2019年3月4日 22時
