157.無知は時として残酷で ページ34
船に揺られつつ地図や資料を調べるコラソン
ランカは縛られたローを抱き抱えながら
能力で船を安定させる
『さて…アテはあんのか？コラソン』
コ「手当たり次第…その前に連絡しねぇと」
そう言って、でんでん虫を取り出すコラソン
「お、か、き〜！！」
コ「あられ…俺です」
聞き覚えのある合言葉に
ランカはチラリと目線をコラソンに向ける
何か話した後、ローに政府の人間か問われ
否定するコラソン
ランカは、コラソンに声をかける
『…お前、ローを病院に連れて行くつもりか？』
コ「勿論だ。じゃなきゃ治るもんも治らねぇだろ」
パラパラと地図を確認するコラソンに
ランカは目を細めて少し低く声を出す
『…俺は、反対だ』
ロ「っえ…」
コ「なんだって？…アンタは、治してやりたいって思わねぇのかよ！？」
『んなわけねぇだろ。ローとも付き合いは長い。死んで欲しいわけねぇ…ただ、お前はこの病を甘く見てねぇか？』
コ「っ見てねぇから、あいつから離れてでもローを治そうと…！！」
『何年も治す方法が見つからない、いわば疫病と思われている病だぞ？俺達はローから知識を得て、そばにいるくらいなら移らないことが分かっているが…それを、全世界が知っているとでも？』
コ「ーっ！…でも、医者は知ってるだろ！ローが知ってるくらいなんだから…！」
『…お前は』
ロ「っランカ！…良いよ、一回だけなら、行くから…」
『…ロー…』
絞り出したような声に、ランカは目を伏せる
コラソンはそんなローの肩を軽く叩く
コ「安心しろ、今から行く病院は大きい所だ。あれからだいぶ時間も経ってる。特効薬くらい出来てるだろ」
そう言うコラソンに、ローは口を噛み締めて黙り込んでしまったのだったー
そこからは、ローにとっては苦しい思い出を思い出させるだけだった
何件も病院を回った
大きい病院、人の優しい病院、特殊な機械が多い病院
全て、ローが珀鉛病だと知った途端
政府に流された情報を信じ込み、ローから離れようと叫び、心無い言葉を投げつける
それを、何件も、何件も、積み重ね
その度、コラソンは怒りを病院や医者にぶつけて立ち去る
ランカは、それをただ見つめていた
下手にコラソンに加担してしまったら
ローを侮辱した病院を更地にしてしまうと思ったからだ
そして、殆どの病院を回ったがー
ローを助けられる手段は見つけられないまま半年が過ぎてしまうのだったー
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匿名希望 - 面白すぎます、、一気読みしました!!更新待ってます✨ (2022年11月4日 7時) (
レス) id: 6b03f57d4e (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 読んでいてしあわせな作品に出会えて本当に嬉しいです！更新していただけるのを待っています！作品も作者様も大好きです！1年ほど経っていてもう更新はないのかもしれませんがうらつくの中の私の好きな作品の一位はこれです (2022年1月7日 0時) (レス) id: 76859479df (このIDを非表示/違反報告)
ハッピー(プロフ) - ここまでイッキ読みしたんですが､最高です！神作ですね！作者さんのお暇があれば､無理せず更新して欲しいです！楽しみにしてます！ (2021年10月19日 17時) (レス) @page36 id: e5f0832439 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 続きが気になりすぎて夜しか眠れません(快眠)いつでも待ってます！これからも楽しみにしてます！無理せず出来る時に更新してください＼(^o^)／ (2021年9月14日 21時) (レス) id: 03a4457c27 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨 - 連載初期から読んでて久しぶりに一気見しました…！何回も貴方様の作品に助けられました…！！また戻ってきてくれたら嬉しいです…、応援しています！ (2021年8月18日 8時) (レス) id: fcafa2f1ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カナタ
| 作成日時：2019年10月16日 23時
