42.お粗末な押し付け ページ41
『貴女はここの店員さんだね？主に私達の席の注文を運んでくれていた』
店「は、はいっ！この辺りが私の担当なので…」
『被害者の彼に紅茶を運んだのも？』
店「はい、私です…！私、毒なんか…！」
質問の意図に気がついたように慌てる女性店員
しかしランカはにこやかに笑うばかりだ
『あぁ、君じゃない。もし君ならばこの犯行は不可能だからね』
店「へ…？」
ランカは、机に置かれた死因の残骸を指差す
『あそこまで色の変わる毒物だ。運ぶ寸前に君が毒を入れたら、被害者か山田さんが飲むのを止めるはずだろう。なのに毒を煽った…つまり被害者はその紅茶の異常性に気がつかなかったという事だとしたら？どうかしら』
山田美波に顔を向けると
本人は驚いたように目を見開く
山「わ、私が見たときは…色なんて…」
『変わってなかった。とでも言いたいのかしら？』
山「え、えぇ、そうよ！第一私が毒を彼に盛ったとでも言うの！？初対面の彼に？そんな理由がないじゃない！」
焦りが出たのか、言葉が少し荒っぽくなる山田美波
しかし、すぐに落ち着きを取り戻す
山「…そ、それに…私も、見たんです…」
『…？』
高「見た…？何を見たんですか？」
山「自分の鞄に…毒を。隠しながら仕舞う姿を」
高「なっ…！？それは誰ですか！？」
山田美波は、おどおどと震えながら
ゆっくりと指を刺した
「………え？…僕？」
それを聞いた目暮警部は
カイトが座っていた席に鞄を見つける
目「これは、君のものかね？」
「あ、はい。でも僕、毒物なんかー」
そう言って、手を伸ばそうとしたら
鞄を開けた目暮警部が目を見開く
そこには、紅茶に混ざった色と同じような
禍々しい液体の入った小瓶が入っていたからだ
目を見開くカイト
ランカはそれを黙って見つめる
山「怖くて…言えなくて、でも…犯人にされるくらいなら…！」
今にも泣き出しそうな山田美波
カイトも覚えのない濡れ衣を着せられそうになったそのとき
ランカの靴音が再び店内に響き渡ったー
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翡翠(プロフ) - 楽しみにしてます。更新再開嬉しいです。頑張ってください (2020年5月23日 8時) (
レス) id: 3260124100 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 最近，どの作品も更新されてなくて心配しました。テニプリの作品も更新頑張ってください^ - ^ (2020年5月23日 1時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - ニコさん» 夜も眠れない状態までお待たせしてすみません！また週一ですが更新安定はするかと…！これからも寝る合間に読む程度にお楽しみ下さい…！ (2020年3月27日 23時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 続きが気になって夜も寝られません (2020年3月23日 13時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 面白かったです。更新がんばってください (2020年3月17日 20時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カナタ
| 作成日時：2019年6月10日 23時
