【名探偵コナン】ドS資産家は暴かれない【逆ハー】part2

37.俺を欺こうなんざ 100年早い』 ページ34

マカオから、無事帰国した4人

アレクはそのまま解散を言い渡すと

慣れた手つきで電話をかける


『…俺だ。RUM、物は届いたか？…そうか、なら暫くは海外はやめろ。いくら個人用でも空に拘束されるのは些か慣れねぇ』

相手の返事を待たずに切ると

肩を回して１つ背中を伸ばす

「…さぁて、あいつに会いに行くか」


そう呟きながら、アレクは帰路へとつくのだった






『そんなわけで、近々大泥棒が来るだろうな』

「僕が漸く捜査一課に配属されそうって時に！！海外行くなら一緒にって！」

『俺じゃ無くて、アレクとしてだからノーカンだろ』

「しかもあのルパン3世と…なんか、近々会いそうな気がしますよねえ…」

『…あと3年を切ったか』


カレンダーを見つめるランカに

カイトも頷く


『目星はついてんのか？カイト』

「え…あ…まぁ…」

『…お前が言うまでは俺は何も言わねぇ。お前はお前がやるべき事をやれ。俺は俺のやるべき事を備える』


そう言って、紅茶を嗜むランカに

カイトはただ頷くのだった









組織としての任務をこなしつつ、日々を過ごすランカ

今日は、お気に入りのバーで少しだけ酒を嗜んでいた



そこへ、音もなく現れるのはジン

いつも通り隣に座ると、酒を注文する


アレクがいる時は、必ず頼むアレクサンダー

バーテンダーも分かっているのか、目線だけ受け取るとその酒を出す


ジ「…あの任務から、随分と大人しいじゃねぇか」

『まだ一月くらいしか経ってねぇよ。俺が大人しいと不審か？』

ジ「あぁ。俺の性分は知っているだろ？」

『………たかだか一月で疑われちゃ、落ち着いて息もできやしねぇよ』


グラスを揺らし、酒を飲むアレク

ジンはそんなアレクを流し目で見つめる


ジ「…アレク…行くぞ」

『…今日は随分せっかちなんだな？一月放っておいたから拗ねてんのか？』


ジンの申し出に、ニヤリと笑いながら
からかうようにそう言うアレク

ジンは気にするでもなく、チップも入った多めの札を机に置いて立ち上がる

アレクはその背中を見つめながら

バーテンダーへと笑いかける


『美味かったよ…ジンには内緒にしといてくれ』


そう言って追いかけるように店を出るアレクに

バーテンダーは何を言うわけでもなく片付けを済ませるのだった

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