【名探偵コナン】ドS資産家は暴かれない【逆ハー】part2

その2 ページ17

『ー3回だ』

不意に、コインを準備していたデュランに声をかけるアレク

デュランは首を傾げる


デ「あぁ？何が？」

『5回分も勝負するなんて時間の無駄だ。3回で2勝した方の勝利でどうだ？』

デュランは、眉をひそめる

デ「お前、何考えてる？そうなりゃ次負ければお前は終わりだぞ？」

『負ければ、俺はそれまでの人間。絵札ポーカーは運のみなんだろ？勝利の女神に微笑まれればそれで良い』

ディーラーにも目を向けるアレク

『回数を減らすのは、問題か？』

「両者納得の上なら、こちらとしては構いません」

『だとよ…それともなんだ？5回もやらなきゃ勝てる気がしねぇか？サングラス野郎』

足を組み、挑発的に笑うアレクに
デュランは目を細めてコインを10枚置いた



デ「良いだろう…あんたのそのせっかちさには負けたよ。女神様があんたに向いてくれりゃ良いな？」

『そう来なくちゃな』

アレクもコインを10枚置くと

ディーラーはまた新しいカードを横から準備する

「デュラン様。何回シャッフル致しますか？」

デ「1回だ！」

「アレク様。何回シャッフル致しますか？」

『…3回だ』

シャッフルを終え、カードを配る

ディーラーはデュランに目を向ける

「デュラン様。カードを交換致しますか？」

デュランは、サングラスの奥から
目を細めてアレクを見つめる


デ「…いやぁ、コールだ。この手札を変えるのはバカのする事だな」

コインが10枚増える

「アレク様。カードを交換致しますか？」


アレクは、手札を1枚引き抜く

『1枚交換だ』

ルール通り、伏せられる手札
そして残っていた山札の上から1枚
ディーラーがアレクに渡す

『…』

アレクも、10枚コインを上乗せする

20枚、2000万分のコインがそれぞれ出揃い

2人は勝負となる




その時

抑えきれないと言わんばかりに

デュランは立ち上がった




デ「まさか、ここまで素人だとは思わなかったぜ！！」

その顔は光悦とした表情で歪んでいた

アレクは静かにデュランを見上げる


デ「この絵札ポーカーは、運のみの勝負なんかじゃねぇ！そんなこともわかんねぇ素人を見つけられるなんて俺はついてるなぁ」


『…おや？勝負はついてねぇが…種明かしでもしてくれるのか？』

デ「もうついたも同然だ！手札は決まってるんだからよ」

『…じゃあ、教えてくれよ。お前が勝ちを確信した理由ってのを。なに。不正負けにはしたりしねぇと約束しよう』

デュランは、笑いながら話し始めた

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