【名探偵コナン】ドS資産家は暴かれない【逆ハー】

その2 ページ37

シ「…！！…本気で言ってるの？」

『俺もあんたくらいの時は働いてたから言えねぇけどな…家族のためか？』

シ「っ関係ないでしょ！！」

遂に声を荒らげるシェリー

アレクは指を止めると立ち上がる

『まぁ、話し相手くらいにはなってやるからよ。気が向いたら連絡してくれよ…シェリー』


そう言って、あっさり立ち去っていくアレク

シェリーは受け取ったメモをしまいつつ
思わず呼び止める


シ「…本当に、本気なの…？」


その言葉に、ニヤリと笑うアレク



『あぁ、俺は約束は必ず守る主義でな』


今度こそ出ていったアレクを

シェリーは呆然と見つめていたのだった






出ていった後、手元に隠していたメモを取り出す

そこには、アレクと会話していた内容とは別のものが書かれていた


そう、指を叩いて鳴らしていた音が
モールス信号と同じリズムだったので

聴きながら解読していたのだ


"お前の事情は全て知っている"

"俺を頼れば、必ず二人ともここから救い出す"

"まずは、お前と姉を会わせてやろう"

"それからなら話くらい良いだろう？"




シ「…本当に、そんな事が出来るのなら…」

そう言いかけて、首を横に振るシェリー

こうして組織一の研究者との対面を果たすのだったー






帰り道、携帯電話を取り出すと
ヒロキに電話をかけるアレクことランカ


ヒ「"ーはい。どうされました？"」

『ヒロキ、お前がくれた情報役に立った。有難う』

ヒ「"！…これくらい、お安い御用です"」

『追加で、宮野明美の詳しい動向を調べてもらえるか？』

ヒ「"勿論です…ではまた"」

電話を切ると

ふっと息を吐き出したランカ

『…彼女は俺ら側に来てもらわねぇと…俺らの目的の為にな』

その呟きは誰に届くことも無く

夜空へと飲み込まれてゆくのだったー








一方、卒業を控えつつあるカイトは

勉強をしながらどこへ進むべきか考えていた


「うぅ…公安…だめだ、自由には動けない。やっぱり警視庁捜査一課狙いかな…」

そして、手元には工藤優作の記事が書かれた新聞


「…だって、あと5年もすれば…主人公が現れるんだもんね…」


そのつぶやきも
屋敷にとけて消えてゆくのだったー


NEXT コナンズ ヒーント！

"姉らしくない姉"

『俺は一人っ子だからな』

「僕も、よく姉さんか兄さんいる？って聞かれますけど…なんで？」

『犬っぽいからだろ』

「弟っぽいって言ってくれません！？」

14.光のような純真さ→←13.研究所という檻の中で

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