【名探偵コナン】ドS資産家は暴かれない【逆ハー】

その3 ページ24

頑丈だったはずの研究室の扉をぶち破り

怯えて小さくなっている斎藤昭彦の前に立ち塞がるランカ

『さて…斎藤昭彦だな』

斎「だ、誰だよ！？」

『黒の組織ーに、入りたくててめぇをだしに使おうとしてる野郎だ。さっさと着いてこい』

斎「ーっ嫌だ！戻ったら、殺される…！」

ブルブルと泣き出す斎藤昭彦に

ランカは呆れたように溜息を吐き出して
男の前に座る

『おい、聞け』

斎「ー…？」

『てめぇが、誰かを人質に取られたとか、組織に誰かを殺されてスパイとして入ってたとか、そんな理由ならそのメモリーだけ貰ってあんたは解放するつもりだ』

斎「ー！、じゃあ…！」

『だが』

希望を見出した斎藤昭彦
しかし、それは間違いだったとランカの声色で気付く

『てめぇは、組織にいた頃どうしてた？自身の研究がどれ程の人間を殺すか分かっていて、金に目がくらんで自分から組織入りした。その癖更に上乗せされる組織に鞍替え？どんだけぬるい考えしてんだてめぇ』

斎「あ…」

『せめて、テメェの研究成果は有効活用させてやるよ』

斎「あ、あぁ…！！」

斎藤昭彦は、遂に諦めた

目の前の美しい悪魔に、勝てる筈がないと本能が告げたからだ

こうして斎藤昭彦は洗いざらい喋ってしまったのだった






黒の組織のある幹部の一室

彼は、彼女は、そう呼ばれる程どちらかすら不明な組織のボスの右腕的存在の幹部

通称 RUMーラム

携帯電話から送られたメールに目を細める

それは、組織で追いかけていた斎藤昭彦からだったからだ


しかし、メールの本文は斎藤昭彦からではなかった


メモリーは預かった
組織入りを要求する
場所はそちらが指定して構わない
このメールを読んでから3時間以内に返答しなければ
メモリーは完全に破壊し、斎藤昭彦も始末する


その文章と共に送られた写真は
項垂れた斎藤昭彦と、その手にはメモリー

メールを確認し終えた後、もう一通メールが届く

それは、黒の組織のボスからでー


ー会いにいけー

指示は、ただそれだけ

RUMは、一つ息を吐いて
そのメールに返信を送るのだったー


『…お、…ふぅん…おもしれぇ。乗ってやろうじゃねぇか』

鞭で縛った斎藤昭彦を引っ張りながら

ランカはその場所を後にするのだったー


NEXT コナンズ ヒーント！

"メモリーカード"

『交渉に材料は必須だろうが』

「悪役する時イキイキしてません？」

8.メモリーカードと交渉→←その2

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