【テニプリ】モブ少女の無敗記録【逆ハー】part2 (ページ31)

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その2 ページ31

弊害と言えばー

「あのー、待ち合わせですかぁ？」

「良かったら、一緒にお茶でもしましょうよ！」

「私達、この辺詳しいんです～」

声をかけてくる女性達だった

仁「あー、連れを待っとるんじゃ。悪いけどほっておいてくれんか？」

「声もカッコイイ～！」

「方言ってやつ？素敵～！」

「お友達も一緒で良いですから！」

年上らしい女性達はグイグイ仁王にアタックをしかける

仁王は時間を確認すると、まだ15分前
どうにかあしらおうと言葉を紡ぐその時ー

『あ～、こんな所にいた～！もぅ、探したんだから～！』

仁王の右腕に抱きつく女性
そう、雫だった

少しだけ大人っぽいシックな服装に身を包んだ雫は
仁王と同じく年上に見えるほど美しく着こなしていた

『でも、ゴメンね？待たせちゃった？』

仁「今来たところぜよ」

雫は仁王に笑いかけた後、女性達を見やる

待ち人が女性だと思っていなかったのか
ぽかんと見つめる3人に雫は笑いかける

『…ダメ、彼は私のなので。あげませんよ？』

小悪魔のような笑顔でそう呟くと
女性達は何も言わずに立ち去って行く

『さ、依頼人の所へ行こうか』

あっさりと腕を話した雫は
スタスタと先へ進む

仁王はその隣に立つと嬉しそうに笑いかける

仁「"あげませんよ？"…のぅ」

『言葉の綾というか…気にしないで』

仁「ワシはおまんのもんじゃからのぅ。誰にも渡したりしないでくれ」

『また揶揄う…ほら、行くよ』

照れながら先へ進む雫
仁王はその姿を嬉しそうに見つめながら

雫の後を追ってファミレスに入るのだった

指定された席に向かい、仁王は依頼人を視界に入れて目を見開いて驚く

仁「…氷帝のレギュラー君じゃなか？」

『テニス部ってこと？』

仁「おん、しかも俺らと同じレギュラーじゃ」

『…という事は、もしかして…雅治君の知っている人が被害に遭ってるかもしれないね。じゃあ約束通り、隣で静かに聞いててね』

仁「分かったナリ」

仁王と約束を交わすと
雫は依頼人である少年の前に立つ

『初めまして。HN キノコ頭さんで宜しいですか？』

バッ！！と顔を上げる相手

その顔は、まるで大好きなアイドルに会えた時のようにキラキラと笑顔を浮かべていた

日「お、僕、貴女の大ファンで！！サインもらって良いですか！？」

『………へ？』

勢いよく尋ねてきたキノコ頭さんに

雫は驚いて固まるのだったー