【テニプリ】モブ少女の無敗記録【逆ハー】part2 (ページ19)

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その2 ページ19

『大丈夫、私が全て元通りにする』

そう言って、気絶する首有り君を真田から下ろすと

2人を並べる

『じゃあ、じっとしててね』

バサァ…布が掛けられ、雫は手を組む

ブツブツと何かを唱えると同時に
布の中身が光を放ちー

そして、もう一度布を取り払った時には

お互いの顔が元に戻っていた
2人の首には肉の繋ぎ目も消えていた

バ「…っ…は…俺の、顔…」

バスケ少年は、ぺたぺたと触ると目を潤ませる

隣で、首有り少年は俯くように肩を落とす

首「…ごめんな、俺、お前が羨ましかったんだ…」

バ「！…もう、いいよ…俺もお前の顔ボールにしてたし」

お互い見合わせると、苦笑して握手する

そして、2人は雫を見上げた

バ「有難う、お陰で俺はもう自由だ」

首「俺も、成仏したいよ」

『…そうだね、もう少しで出来るはずさ』

「「…？」」

『さて、助けてあげたんだ。もうその心臓は必要ないだろう？』

そう言って、ずっと持っていた心臓を指さす

首有り少年は慌ててそれを手渡した

首「気をつけろよ、あいつ心臓落としてから見境ない感じになっちゃったんだよ」

バ「そうなのか？拾ったんだ？」

首「あぁ、なんでか落ちてて…」

その言葉に、眉を顰める雫

心臓を懐にしまい込むと
真田に向き直る

『さて、残るは3つ。もう半分も終わったんだ。早く終わらしてみんなで帰ろうか』

真「あぁ！誰も怪我もしていない。このまま行こうではないか」

『精市君たちもお待たせ～、さて…赤也君達には残念だけど、今からあの人体模型とバトルだよ～』

赤「バトル！！？」

ブ「アレと対決するのかよぃ！？」

嫌そうに顔を歪ませ、冷や汗をかく二人

仁王は雫の隣に寄り添うと耳元まで口を持ってくる

仁「…気になる事があるんか？」

『…敏感だね？まぁ…解決するだろうから重要視はしてないよ』

仁「俺は雫の下僕じゃからのぅ」

『またその言い方…はぁ、行くよ』

先にゆく雫を見据える仁王

仁「…大丈夫じゃ、皆で帰るんじゃ」

その呟きは、誰の耳にも届く事はないまま

体育館の中へと飲み込まれてゆくのだったー