【テニプリ】モブ少女の無敗記録【逆ハー】part2 (ページ40)

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その2 ページ40

それを遠くからジッと見つめる視線を

雫だけが感じ取っていたのだった

幸村の声かけで、集まり準備をするレギュラー陣

先ずは自校の選手同士の練習を行う

雫は空になったドリンクを集めると
さっさと洗ってしまおうと水場へ向かう

すると、木陰で休む寺神姫と遭遇する

『あら、姫さん』

姫「…ねぇ、雫ちゃん。立海の人達と仲良いね？」

『まぁ、皆友達であり、部活仲間だからね』

ボトルにそれぞれ名前が書かれており
それを間違えないように洗っていく雫

寺神姫はそれを見もせずに言葉を繋げる

姫「…私、昔っから愛されキャラなんだ～」

『へぇ～』

姫「だから、立海の人達もみーんな、姫の事気になると思うんだよね～」

『そうかな～』

姫「そうなの！そういう風に神様が決めてるんだから！」

プンプンと効果音でもつきそうな怒り方をする寺神姫に

内心吹き出しそうになるのを抑える雫

『か、みさま…が、決めてるから…氷帝の人達もあんな風に貴女と話してるの？』

姫「えぇ！何もしなくても私は愛されるべき人間ですもの！」

ドヤっ！と笑顔で語る寺神姫

しかし、雫はそれを聞いて少し寂しさを感じてしまった

『それってー』

日「姫ー！どこだよー？」

寺神姫を呼ぶ声に、2人とも反応する

姫「あっ、呼ばれちゃった！じゃあ後よろしくね」

そう言ってコート側に走っていく寺神姫

雫はそれを悲しそうに見つめる

『…まるで、神がそうしないと愛されない…って、自分で言ってるようなものじゃない…』

目先の偽りの愛情でも欲しいと思う

そんな考えに無意識に落ちてしまった彼女を少しだけ同情する雫

『…ドリンク補充するか…』

そう言って、乾かしていたボトルを仕舞おうとして

さっき、走って行った時に蹴ったのか
バラバラに地面に落ちているボトルに

やっぱり、好きにはなれないなぁ…と思う雫なのだった

一方、幸村達は練習をしつつ

氷帝レギュラー陣の方を気にしていた

定期的に寺神姫と話をして練習をサボりがちになっているからだ

真「全く、何のための合同合宿だと…」

幸「あそこまで腑抜けた氷帝に、本気で挑めるとは思えないなぁ…」

柳「午後から、合同練習試合だ…雫風に言うならー」

『一発ブチかましちゃえ…とか？』

赤「雫先輩！」

『ドリンクの補充だよ～』

幸「…ふふ、そうだね…午後から楽しみにしててね、雫」

にっこり微笑む幸村に
雫も笑顔で返事をするのだった