その2 ページ5
木「…今は、まだ、お預けですね。俺は駆け引きは得意ですから」
『…?』
甲「永四郎!ちゅーやむるっし海んかい行こって言ってたんだろう!
…って…もしかして…雫…?」
(永四郎!海に行く約束してただろ!…って、もしかして…雫?)
駆け寄って来たのは、もう1人の幼馴染み
甲斐裕次郎
走って来たのか、額には汗が滲んでいたが
久しぶりの友人に嬉しそうに駆け寄る姿は犬の様にも見えた
甲「ぐぶさたさびとーんだ!来るらー来るって教えてくれよ!そしたらわん、迎えんかい行ったのに…」
(久しぶりだ!来るなら来るって教えてくれよ!そうしたら俺、迎えに行ったのに…)
『久しぶり、裕次郎くん。永四郎くんに伝えたら''俺が言っておきますから、安心してください''って言ってたんだけど…』
甲「なっ…永四郎!抜け駆けーずるさんどー!わんだって雫とぅ会いたくて堪らんたんのに…」
(なっ…永四郎!抜け駆けはずるいぞ!俺だって雫に会いたくて堪らなかったのに…)
木「君だって、雫に良くメールしてたんでしょう?伝えられていないという事は…俺への信頼度の方が上だったという事でしょうね」
嘲笑うように甲斐を見つめる木手
幼少から口で勝てたことのない甲斐を思い出す雫
そこで、甲斐はいい事を思いついたように目を輝かせる
甲「そうだ!雫ん来いよ!なまからテニス部ぬ皆っし海っ遊ぶくとぅ、まじゅん行こ!雫ぬ事ん紹介しぶさんし!」
(そうだ!雫も来いよ!今からテニス部の皆で海で遊ぶから、雫の事も紹介したいし!)
『し、紹介したいって…大袈裟な』
木「そうですね、余計なちょっかいかけられるよりはマシですね…着替えて来ますか?雫」
『え、あ…そうだね。流石にこの服では…いつもの海に?』
甲「そうだ、わらびぬ頃から遊んっした海だ!覚えとーんか?」
(そうだ。子供の頃遊んでた海だ!覚えてるか?)
『うん、その近くで永四郎くんと待ち合わせしてたから…じゃあ、先に行ってて!』
木「迎えに行きましょうか?」
『良いよ〜、それに、永四郎くんは約束してるんでしょう?早く行ってあげて』
そう言って家へと駆け出す雫
それを見つめる木手と甲斐
甲「…雫、凄くちゅらかーぎーんかいなったんなぁ…」
(…雫、凄い美人になってるなぁ…)
木「あの人は昔から美人だったでしょうに…早く行きますよ、甲斐君。雫に怒られるでしょう」
そう言ってさっさと歩く木手に慌てて追いかける甲斐なのだったー
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Ayaka(プロフ) - 続きの更新待ってます! (12月12日 17時) (レス) id: de4c1d5b4a (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです…続きが読みたい… (2023年2月27日 3時) (レス) @page33 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
さわ(プロフ) - 1から読みました!!キャラとの絡みもですが事件の内容や解決までがとても面白かったです!夢主の性格もドタイプでした!! (2021年8月22日 12時) (レス) id: 2994709d1c (このIDを非表示/違反報告)
ちるせ(プロフ) - とても面白いと思って見させていただきました!出来ればで良いので続き頑張ってください (2021年8月16日 0時) (レス) id: f5cbf3376d (このIDを非表示/違反報告)
紗夜(プロフ) - 続きを…続きをください! (2021年8月7日 19時) (レス) id: 5c2d649dea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カナタ | 作成日時:2019年12月17日 23時