58.若い才能とあの時の輝き ページ31
越前に言われた通り、コートに入る2人を影のあるベンチに座って見学する事にした雫
準備運動とストレッチをする2人に
雫は荷物を預かりながら話をする
『打ち合いだけ？試合するの？点数付けならしてるからできるよ』
遠「おっ！雫はマネージャーやもんなぁ〜、コシマエはどないしたい？」
越「…驚いた、いつもなら''試合や！''って言うくせに」
遠「にっしっし！今日は打ち合いでもええで〜。あんまり長時間やと雫がしんどいかもしれへんやろ？」
越「…ふっ、そうだね」
『え！？…あ、ありがとう。金太郎君』
遠山の気遣いに微笑ましく思いつつ
コートへ入る2人
遠「雫〜！ワイの凄い所、ちゃんと観たってなぁ〜！」
越「アンタは、俺だけしっかり観ててよね」
まるで、姉を取り合う弟みたいだなぁ…と
的外れな事を考えつつ2人の声に頷く雫なのだった
ボールが打ち合う音がコートに響く
1度も途切れないその鬼気迫る打ち合いに
いつのまにかギャラリーが集まり
周りの人間も思わず手を止めてしまっていた
時々混じる、まるでテニスとは思えないような技もお互い返して繋げていく
『…(2人とも、凄いテニス選手なんだな)』
能力で、ボールを見る事は出来ても
雫本来の身体能力だけでは決して出来ないテニスの凄さに
雫はいつだって、魅了されてきたのだ
改めてその凄さを確認しつつ
そろそろ時間か…とタオルや飲み物を用意するのだったー
結果は、僅かに取りこぼした遠山がボールを落とし終了した
終わった瞬間、周りからの拍手喝采に驚くほど2人は足早に雫の元へと走る
遠「なんやなんや！？お客さんおったんかいな！？」
越「野次馬でしょ。どうでも良い」
『はい、お疲れ様』
そう言って、タオルとドリンクを手渡すと
遠山は目を輝かせる
遠「おぉ〜！マネージャーみたいや！えぇなぁ〜、コシマエんとこもおるし…雫がワイの学校に来てくれへんか！？」
越「っはぁ！？」
『あはは！ありがとう…でも、私は今の彼らを支えたいんだ。だから転校はする気はないかな』
遠「ほな、今度遊びに来てぇや！ワイのスーパーな技見せたるでぇ！」
楽しそうに話す2人を尻目に
越前は少しだけ目を伏せる
越「…負けないから」
それは、誰に対する宣戦布告なのかは
本人しか知る由もないのだったー
こうして、久しぶりの友人とも過ごして
雫の充実した休みは終わったー
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Ayaka(プロフ) - 続きの更新待ってます！ (12月12日 17時) (
レス) id: de4c1d5b4a (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです…続きが読みたい… (2023年2月27日 3時) (レス) @page33 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
さわ(プロフ) - 1から読みました!!キャラとの絡みもですが事件の内容や解決までがとても面白かったです！夢主の性格もドタイプでした!! (2021年8月22日 12時) (レス) id: 2994709d1c (このIDを非表示/違反報告)
ちるせ(プロフ) - とても面白いと思って見させていただきました！出来ればで良いので続き頑張ってください (2021年8月16日 0時) (レス) id: f5cbf3376d (このIDを非表示/違反報告)
紗夜(プロフ) - 続きを…続きをください！ (2021年8月7日 19時) (レス) id: 5c2d649dea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カナタ
| 作成日時：2019年12月17日 23時
