40.我が師匠へ逢いに ページ3
三連休の前日から
飛行機を乗り、荷物を抱えて
雫が辿り着いたのは南国の島 沖縄
懐かしいさとうきび畑を眺めながら
ゆったりとした足取りで実家へと向かう
そして、ある大きな長屋の家で足を止める
表札には 秋山 と書かれていた
玄関を開けて、声を張り上げる
『…お婆ちゃん、ただいま！』
その声に反応して、奥からバタバタと駆け寄る足音が聴こえてきてー
バッ！と雫を抱きしめる1人の初老の女性
白髪の髪を一つ纏めにした快活な笑みを向けるその人は
目尻に涙を浮かべながら雫に笑いかける
「ーおかえり、遅かったじゃないか。雫」
『ちょっと、色々あってね。静香お婆ちゃんも元気そうで良かったよ』
静「立ち話もなんだ、上がんなさい」
そう言って中へと促す静香お婆ちゃんに
雫も笑って部屋へと入るのだった
静香お婆ちゃんは今は亡き母親の親である
静香お婆ちゃんも早くに夫を亡くしており
また、働き詰めの雫の父親に代わって親代わりの様な事をしていたので
雫からすればもう一人の親も同然だった
ある離島で暮らしていたのだが
沖縄に移住し、のんびりと過ごしていた静香お婆ちゃん
元はイタコの巫女であったので
雫の不思議な力にも理解があり、その能力を操る師匠の様な存在でもあった
つまり、雫の人生に大きく関わった人なのだ
静「ーそうかい、アンタ、相変わらず厄介ごとを引き寄せるねぇ…」
雫が引っ越してからあったあれこれを話すと
呆れた様に笑いながらお茶を飲む静香お婆ちゃん
雫もふふ、と笑みを零す
『うん、厄介ごとだね…だけど、たくさん友達が出来たのも、事実なんだ』
その言葉に、おや？と首を傾げたのちに
ニヤニヤと笑う静香お婆ちゃん
静「アンタ…その学校で良い人にでも出会えたのかい？」
『へ？』
静「でも、あの子らがなんて言うかねぇ」
『あの子ら…？』
静「ほら、アンタの許婚だよ！」
カラカラと笑う静香お婆ちゃんに
雫は呆れた様に笑う
『それは、お婆ちゃん同士がふざけて言っただけじゃない。彼も本気じゃないよ』
湯呑みを持って、お茶を飲む雫に
今度は静香お婆ちゃんが呆れた様に溜息を吐く
静「全く…ウチの孫はそう言うところは鈍いんだから」
『？』
静「さて、どうせ連絡来てるんだろう？夕方には帰っておいで」
『！…うん、ありがとう』
お礼を言うと、立ち上がり荷物を置きに行く雫
静香お婆ちゃんはそれを嬉しそうに眺めたー
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Ayaka(プロフ) - 続きの更新待ってます！ (12月12日 17時) (
レス) id: de4c1d5b4a (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです…続きが読みたい… (2023年2月27日 3時) (レス) @page33 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
さわ(プロフ) - 1から読みました!!キャラとの絡みもですが事件の内容や解決までがとても面白かったです！夢主の性格もドタイプでした!! (2021年8月22日 12時) (レス) id: 2994709d1c (このIDを非表示/違反報告)
ちるせ(プロフ) - とても面白いと思って見させていただきました！出来ればで良いので続き頑張ってください (2021年8月16日 0時) (レス) id: f5cbf3376d (このIDを非表示/違反報告)
紗夜(プロフ) - 続きを…続きをください！ (2021年8月7日 19時) (レス) id: 5c2d649dea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カナタ
| 作成日時：2019年12月17日 23時
