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第五十九訓 傘の置き忘れに注意 ページ14

船頭に立つ男に声をかけた神楽

男は銃を頭に向けられているのにも関わらず

その体制のまま空を見上げる

高「…今日は、デケェ月が出てるな。かぐや姫でも降りてきそうな夜だとは思ったが…とんだじゃじゃ馬姫が降りてきたもんだ。俺が待ってんのは黒い綺麗な蝶でなぁ…」

ふぅ…と煙を吐きながら、後ろを目線を向ける高杉


高「…蝶は堕ちてきてくれたようだ」

神「ーっ!!?」

その言葉の意味を聞き返す前に
襲撃されそれを相手取る神楽

高杉はそれを見るまでもなく
船内へと入っていくのだった








船の中でも、一際大きな一つの部屋

そこに布団が敷かれており、1人の女性が寝かされていた

呼吸をするように体が動いていなければ
まるで人形のような美しい女に

高杉は音もなく近づいて側に座り込む



高「………ランカ………」


薬が深く聞いているのか
言葉をかけても目は覚まさない

ランカの首元には、キラリと光るネックレス
それを忌々しそうに見つめると

ゆっくり右手へと指を滑らせる


高「…ランカ…早く目を覚ましてくれ。蒼い目の奥に唸るお前の獣を…俺に見せてくれよ…なぁ、ランカ」

手の平に、キスを落とすと
高杉は静かに煙管を吹かしながら

愛しい眠り蝶が目を覚ます時を待っていたのだった







同時刻

岡田に切られ、気を失っていた銀時が目を覚ます

側にはお妙が付いており、薙刀片手ににこやかに笑う

新八に、絶対安静にしているように見張ってて欲しいと任されたと言う

銀「………ランカは…」

妙「…心配しなくても、ランカさんは大丈夫ですよ」

銀「…違う、ランカは何処にいるんだ…?」

妙「…皆、用事でちょっと出てるんですよ」

お妙は、答えない
銀時は一度だけ外を見つめるのだった






誰かが、自分の名前を呼ぶ声がする

その声が、どこか寂しそうに聴こえてきて



ランカは、ゆっくりと目を開く



『………ここは…』

むくりと起き上がると、やけに豪華な布団に寝かされていた事に気がつく

周りを見渡すとやけに広く、しかし誰もいない

自分の身なりも確認するが、特に拘束も、何か没収もされておらず首をかしげる


『…取り敢えず、船内を見て回るか…最後に見えた女性の目的も分からねぇしな…』

少しだけ体をほぐすと

ランカは部屋をさっさと出て行くのだった

その2→←その2



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設定タグ:銀魂 , 原作沿い , 最強夢主   
作品ジャンル:恋愛
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蒼月 - うん、好き(真顔) いろんな原作沿いの作品読んでるけどこの作品が一番好きです!と言うか、作者様の書く夢主ちゃんイケメンすぎる…!長くなりましたが、無理のない範囲で更新頑張って下さい!応援してます! (2019年11月2日 19時) (レス) id: 7a59223088 (このIDを非表示/違反報告)
ハム - やっぱり銀魂の夢主が一番好きです! (2019年10月26日 22時) (レス) id: efb4a37c89 (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - アニメ揃いだと主人公が付け足しのような異質になってしまう難しさがあるのに、この作品は主人公がちゃんと溶けこんでて皆と生きてる!って感じですごく好きです!まだ見ぬキャラ達とこれからどうからんでいくか楽しみにしています!お体に気をつけて書いて下さい! (2019年10月21日 15時) (レス) id: 9db86c2f04 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - いよいよ大詰めですね!これからも楽しみにしてます! (2019年10月7日 15時) (レス) id: 03a4457c27 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 紅桜編来たああああ!!ありがとうございます!! (2019年8月30日 8時) (レス) id: 03a4457c27 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カナタ | 作成日時:2019年5月31日 23時

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