7.正義も時には悪になる ページ36
この世で最も怖いのは、悪ではない
正義という名の免罪符を得た者である
風紀委員長 真田弦一郎
彼は規律を重んじ、それが当たり前だと信じて疑ってはいなかった
その考えに賛同する委員も少なくはなく
彼のように真っ直ぐに正義を行える様にと憧れる後輩も多々おり
真田自身もそれになにも間違いなどないと信じ切っていたー
今日は、立海大附属中学校の風紀委員による服装確認の日だった
朝から校門に立ち乱れている生徒に注意をしていく真田達
真「全く…暑いからと言って服装を緩める理由にはならん！」
柳「真田君は真面目ですねぇ」
同級生、後輩構わず注意するその姿に
同じ風紀委員は憧れる様に目を向ける
『おはよーございます』
柳「あぁ、お早うございます。雫さん」
眠そうな声で挨拶をして門を通ろうとする雫
その時、真田が雫を呼び止める
真「おい、何飴を咥えたまま登校している？」
『？…あ、』
ぼんやりしながら自分の口元を触り
漸く気がついたのか困ったように笑う
『これはうっかりしてた…ごめんなさい』
ガリン！と飴を噛み砕いて
棒の部分をティッシュで包みポーチのようなゴミ袋にしまい込む
『では』
真「まて、他にも隠しては居ないか？」
『…ｶｸｼﾃﾏｾﾝﾖ』
恐る恐る目線を逸らす雫
柳生は二人の間に入る
柳「真田君。これだけでしょう。それにもうすぐ時間です。今回はこれで宜しいかと」
真「…ふん、次はないぞ」
『はーい』
ヒラヒラと手を振って立ち去る雫
真田は眉を顰める
真「全く…どこかたるんでおるな」
そんな彼女を鋭く見つめる1つの影に
まだ誰も気がつくはずがないのだったー
放課後、定例の風紀委員会で
1人の男子生徒が熱心に意見をしていた
「ーですから、僕はあの部活は必要性を感じません」
柳「しかし、勝手に部活を廃部させる程の権限は我々にはありませんよ」
言い合う声が飛び交う会議室
黙って聞いていた真田は立ち上がる
真「…部活として、真面目に取り組んでいれば文句は無いのだな？」
「ーっ、はい！」
真「では、今から我々で彼女の部室を見に行こう。抜き打ちなら普段の姿が見られるだろう」
柳「なー」
ゾロゾロと部屋を出ていく真田達に
柳生は呆れたようにため息を吐き出したのだった
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カナタ(プロフ) - とと丸さん» コメントありがとうございます！そうでしたか…私は知らなかったのですが、何件かコメントを頂いているので、お話は削除して訂正させて頂きます。大変申し訳ございませんでした。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2019年10月13日 21時) (
レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
とと丸 - あの、失礼だとは思うんですけど8話目のモンブランの話とよく似た話を読んだことがあります。これは偶然ですか？？ (2019年2月23日 16時) (レス) id: 89ceb7c4c7 (このIDを非表示/違反報告)
アルシェ - 続き楽しみに待ってますね♪このお話とても面白いです! (2019年1月25日 1時) (レス) id: f819ec86cc (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - やゆよさん» コメントありがとうございます！亀更新ながら続いていくのでどうぞよろしくお願い致します！ (2019年1月20日 22時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - マッキーさん» コメントありがとうございます！お気に入りまで！これからも亀更新ですがどうぞよろしくお願い致します！ (2019年1月20日 22時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カナタ
| 作成日時：2017年7月8日 2時
