赤也君 HappyBirthday! ページ31
ある日の昼休み
いつも通り雫の部室で昼食を食べて教室に戻ろうとした赤也を雫は呼び止めた
『赤也君。君の家は夜で歩くのは禁止されているかな?』
赤「え?…まぁ、特にはないっスよ!」
『じゃあ、今日の夜10時に学校の校門前に来てくれないかな』
赤「へっ!?…も、もちろん!」
『ありがとう。じゃあまた後でね』
そう言って、いつも通り手を振って見送る雫に
赤也は少しだけ顔を赤くして立ち去るのだった
そして、夜10時
少し肌寒くなってきたので、着込んだ赤也は雫を待っていた
『赤也君、お待たせ』
赤「っ!俺も今来たところっス!」
『鼻先赤くなってるよ…よし。じゃあ手を出して』
赤「?」
赤也は右手を出す
雫はその手をギュッと握り締めた
赤「!?///雫先輩!?」
『赤也君、絶対、何があっても私の手を離さないでね』
赤「?」
『今から、空の散歩を体験させてあげる』
そして、ぼんやりと青い光が2人を包み込み
ゆっくりと体は宙を浮く
赤「わわっ!?」
『大丈夫…さぁ、行くよ!』
その声と共に2人はまるでピーターパンの様に空へと高く上がるのだった
赤「うわー!すっげー!月がめちゃくちゃ近いっス!!」
キラキラした目で浮いたまま空を見つめる
それを雫は微笑ましそうに見つめた
赤「あ…でも、なんでいきなり…?」
『だって、前言ってたじゃないか。"空を自由に飛べたらなー"って』
赤「いや、言ったっスけど…なんで叶えてくれたのかなーって」
照れ臭そうに言う赤也に
雫は優しく笑いかける
『だって、今日は君が産まれた大切な日だろう』
赤「ーっ!?///…」
『ブン太君達から聞いていたからね。私にしかあげられないものを考えたらこうなったんだ…思えば、君の依頼から全てが始まった気がしてね』
赤「…俺も、あの事件が無かったら…きっと雫先輩と出会ってなかった気がします」
ギュッ…と赤也は雫の手を握りしめる
赤「だから…俺!あのお地蔵さんに感謝してます!それに…雫先輩にも…!ありがとうございます!」
『…こちらこそ。これからも宜しくね、赤也君』
赤「っはいっス!」
嬉しそうに笑う赤也の声は
月明かりの眩しい夜に緩く響くのだった
赤也 HappyBirthday!!
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カナタ(プロフ) - とと丸さん» コメントありがとうございます!そうでしたか…私は知らなかったのですが、何件かコメントを頂いているので、お話は削除して訂正させて頂きます。大変申し訳ございませんでした。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2019年10月13日 21時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
とと丸 - あの、失礼だとは思うんですけど8話目のモンブランの話とよく似た話を読んだことがあります。これは偶然ですか?? (2019年2月23日 16時) (レス) id: 89ceb7c4c7 (このIDを非表示/違反報告)
アルシェ - 続き楽しみに待ってますね♪このお話とても面白いです! (2019年1月25日 1時) (レス) id: f819ec86cc (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - やゆよさん» コメントありがとうございます!亀更新ながら続いていくのでどうぞよろしくお願い致します! (2019年1月20日 22時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - マッキーさん» コメントありがとうございます!お気に入りまで!これからも亀更新ですがどうぞよろしくお願い致します! (2019年1月20日 22時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カナタ | 作成日時:2017年7月8日 2時