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その2 ページ3

『…Zzz…』

眠り心地良さそうな大きなソファで寝る
1人の少女がいた

大きな机と整理された資料や本棚
そして大きなソファ二つが向かい合い

人をダメにするクッションがいくつか備えられていた

冷蔵庫とシャワールームに台所まで付いていて
もはやここで生活できるレベルだった

少女は顔に本を被せていて顔が見えないが
ネクタイの色から3年だとわかる

切「…あのー、先輩?…先輩?」

と、少女の腕がゆっくり動く

そして、本を退けてムクリ起き上がる

『…こんな所にお客なんて珍しい…ふぁ…』

眠そうな、少しだけ艶のある声が告げる

本を机に置くとゆっくり赤也と目を合わせる

その本には 『安眠の方法』と書かれていた

その、美しくも何者も映さぬ紫紺の瞳に

赤也は知らず知らずに引き込まれていた

『さて…ようこそ、怪奇現象研究部へ。君はどんな怪奇に悩まされているのかな?』

パクリ、何処からか取り出したペロキャンを咥えるとそう語りだす

『まぁ、お茶でも出そう。取り敢えず座りなよ』

切「…っス」


座る切原
雫は奥に入ると少ししてお茶とお菓子を持ってくる

切「?」

『すぐ済む用じゃなさそうだからね。食べながらゆっくり聞くよ』

そして、眠そうな
しかし何処か優しい目を向ける雫に
赤也はポツリ、ポツリと話し出したー



1週間前
その日は学校で少し嫌な事がありムシャクシャしていた

切「っくそ!俺が悪いんじゃねぇのに…」

そして、たまたま目に入った空き缶
それを思いっきり蹴り上げたー

缶はおかしな方に飛び、鈍い音を立てて落ちる

切「?…何かに当たったのか?」

そして、缶が落ちた方へ向かうと
首が折れたお地蔵様があった

切「げっ!!?…うわぁ…どうしよ…」

苔まみれのお地蔵様の頭をそばに置く

切「…すいませんっス!!」

そして、ダッシュで逃げてしまったー


切「…その次の日くらいから、体がだる重いし、帰り道とかずっと視線感じるし…でも、こんな事誰にも相談できなくて…」

と、コップを持つ手がかすかに震える
雫はそっと立ち上がるとー

ポン、と優しく赤也の手に自分の手を重ねた

『よく話してくれたね、もう大丈夫』

赤也は顔を上げる
そこには、優しく微笑む雫の顔があり

赤也は知らず知らずのうちに声をあげて泣いていたのだったー

その3→←1.迫る呪縛霊



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作品ジャンル:アニメ
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カナタ(プロフ) - とと丸さん» コメントありがとうございます!そうでしたか…私は知らなかったのですが、何件かコメントを頂いているので、お話は削除して訂正させて頂きます。大変申し訳ございませんでした。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2019年10月13日 21時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
とと丸 - あの、失礼だとは思うんですけど8話目のモンブランの話とよく似た話を読んだことがあります。これは偶然ですか?? (2019年2月23日 16時) (レス) id: 89ceb7c4c7 (このIDを非表示/違反報告)
アルシェ - 続き楽しみに待ってますね♪このお話とても面白いです! (2019年1月25日 1時) (レス) id: f819ec86cc (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - やゆよさん» コメントありがとうございます!亀更新ながら続いていくのでどうぞよろしくお願い致します! (2019年1月20日 22時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - マッキーさん» コメントありがとうございます!お気に入りまで!これからも亀更新ですがどうぞよろしくお願い致します! (2019年1月20日 22時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カナタ | 作成日時:2017年7月8日 2時

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