その4 ページ17
そう言って、丸井に連れられてきたのは
〜怪奇現象研究部〜
そう書かれた看板を扉に引っ掛ける部室だ
丸「おーい、来たぜぃ!」
ガラリと空けると、知っている声が聞こえた
切「遅いっすよ!丸井先輩!…あれ?仁王先輩じゃないっすか!」
仁「…赤也、なんでここにおるんじゃ?」
丸「わりーわりー…こいつも、友達なんだよ。この部の部長と…」
その時、奥から緑茶のいい香りがした
そしてそこから現れたのは、昨日の女子で
仁「あ…アンタ…!」
『ん?…アレ…昨日の…というか、お客さん?…湯呑みもうひとつ用意しますか』
そう言って、仁王も座るよう示すのだった
『…成程、それでここへ連れられたら探していた人物…つまり、私と偶然会えたと』
あれから、仁王は何となく視線を感じる事と雫に出会ってからは視線が無くなった事を軽く説明した
丸井と切原は雫の出した手作り苺大福に舌づつみをうっていた
仁「アンタ、何か知っとるか?」
湯呑みで緑茶を飲んでいた雫は
その問いかけに湯呑みを机に置いた
『…その前に1つ、聞きたいことがある…君、見えているんだね』
仁「ーっ!!?…な、に…」
『正確には感じ取れる、かな?…先程からこの部屋の外ばかり気にしているし…その視線の正体も何となく分かってはいるがどうしようもない…だから、私に話を聞きに来たんでしょう?』
仁「…そんなわけなか…俺は…視線が気になるだけじゃ…」
その時、ゴクリと苺大福を飲み込んだ丸井が仁王に笑いかける
丸「大丈夫だ、仁王!雫は信用してもいいし、雫も霊とか見えるんだよぃ!」
その言葉に目を見開く仁王
仁「は!?…というか、ブンちゃん、それ知っとったんか!?」
丸「いや、俺は弟がそういうのに攫われた時助けてもらって…その時だけ見えたんだよぃ…お前を今困らせてる奴は見えねぇ…助けられなくて悪い…」
切「俺もッス!」
仁王は、丸井達を見つめた後
目の前の雫に視線を戻す
仁「…お前さん…何者じゃ…?」
『怪奇現象研究部の部長さ…それだけのただのモブだけどね』
仁「…助けて…くれるんか…?」
弱々しい仁王の声
雫はそんな仁王の震える方に手を添える
『必ず、君を助けるよ。仁王君』
その言葉に、仁王は漸く安心して呼吸ができるような解放感に包まれるのだった
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カナタ(プロフ) - とと丸さん» コメントありがとうございます!そうでしたか…私は知らなかったのですが、何件かコメントを頂いているので、お話は削除して訂正させて頂きます。大変申し訳ございませんでした。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2019年10月13日 21時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
とと丸 - あの、失礼だとは思うんですけど8話目のモンブランの話とよく似た話を読んだことがあります。これは偶然ですか?? (2019年2月23日 16時) (レス) id: 89ceb7c4c7 (このIDを非表示/違反報告)
アルシェ - 続き楽しみに待ってますね♪このお話とても面白いです! (2019年1月25日 1時) (レス) id: f819ec86cc (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - やゆよさん» コメントありがとうございます!亀更新ながら続いていくのでどうぞよろしくお願い致します! (2019年1月20日 22時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - マッキーさん» コメントありがとうございます!お気に入りまで!これからも亀更新ですがどうぞよろしくお願い致します! (2019年1月20日 22時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カナタ | 作成日時:2017年7月8日 2時