甘すぎる【赤】

だめ ページ9

友達とプールに行くことになった


最初は彼に反対されたけど

女の子だけだから！

と押しきって了解してもらった



まだあと１週間ほど先だが準備は万端


もうすでに水着も買いにいって

凄く楽しみにしてる


彼はご機嫌ななめだけど。

不機嫌そうに
「どんな水着着てくの？」

と聞かれたので、るんるんでお披露目する






「…は、絶対にだめ」


私の手には白色のレース付きの水着

ちょっと露出度高めだけど

その場のノリで買った


「だめだめ、行かせない」

と駄々をこね始める彼



なんでよ、と口を尖らせると

「狙われちゃうよ！！」

「しかも白とか男が好きなやつ！」


「Aの可愛い姿見て良いのは俺だけなのに…」


と、どんどん小さくなっていく声


ぎゅーと抱きついてきて
おとこに狙われる…やだ…と
ぶつぶつ文句を言っている


でも、と言い訳しようとすると
涙目でキッとこちらを見てくる


上目使いを上手に使いこなして…

ずるい…



捨てられた子犬のような瞳で見られ
仕方なく諦める



「新しいの買いにいこうね！俺が選んであげる！」

と上機嫌になったように見えるが、目が笑っていない


露出するやつは選ばせないよ、という圧なのだろう



彼に聞こえない程度に小さく文句を言ってみたら




「そんなに着たかったならさ、今着てみてよ」

と言われた

俺が見てあげるよ、と。

えぇ、と困惑したが、せっかく買ったのにもったいないなと思い着てみることにした



隣の部屋に移動して来ている服を脱ぐ

彼はここで着替えれば良いじゃんと言ったが、へんたい、と軽くあしらっておいた







鏡に写る自分の姿を見てびっくりする


あ、これは…反対されるわな…

思っていたより短いし際どい




うわぁ、これ見られるのかと嫌々部屋に戻る




こっちを見るなり複雑な表情をする彼



「やっぱ、それ辞めて正解、絶対襲われる」


顔怖いよ…笑


んなことあるわけないじゃん、と

ボソッと零すと

彼の眉がピクリと動いた


はぁ、と大きなため息をついて立ち上がったと思ったらこっちにズンズン近づいてくる


壁に追いやられて逃げ道を塞ぐように壁ドンされた


「じゃあ俺に襲われても文句言えないね」


耳元で言われれば吐息がかかって肩がびくりと跳ねる


それをみた彼は嬉しそうに笑っている



逃がさないよ、と言われ寝室まで連行された

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