すきなひと (ページ36)

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あれから特に謙ちゃんと連絡も取ってないし
一方的に謙ちゃんを見つけてしまっただけだから
結局複雑な気持ちになってるのは私だけ。

謙ちゃん、なんで彼女出来たこと
言ってくれなかったのかな。

そしたら2人で出かけたりしなかったのに。

私には言うまでもなかったのかな。

そういう対象になってないからだよね、、

はぁぁぁ
一人でいるとどうしてもマイナス思考になっちゃう。

prrrr＿＿＿＿

『誰だろ、、』

近くのスマホに手を伸ばしてディスプレイを見る

『顕嵐くん！？』

ど、どうしよう！！
焦りながらも一呼吸おいて通話ボタンを押す

『...もしもし？』

「あ、Aちゃん出てくれてよかった。
今大丈夫？？」

『うん、大丈夫だよ。』

「そっか、良かった。

最初電話した時またかけるって
言ってかけてなかったから、かけてみた、」

『そっか、ありがと！』

「Aちゃん、俺の前では無理しないで。」

『え？』

無理？そんなつもりはないけど、、

「今日何か元気なかったからさ。
ながつからもちょっと聞いちゃったけど、

無理しないで、こういう時だけでも
素直なAちゃんでいてほしい。」

怜央喋ったんだ...
でも顕嵐くんにまで迷惑かけるわけには...

『でも、「でもじゃなくて、
迷惑とか心配かけたくないとか、そうやって
抱え込まれる方が俺嫌だからさ。

それこそ何があったんだろうって心配になるから。

だから、あ、喋りたくなかったら無理にとは言わないけど、もし、喋ってくれるなら嬉しいなって。」

どうして、顕嵐くんはこんな優しいんだろう。

『顕嵐くん、ありがとう。』

「俺Aちゃんの笑顔好きなんだ。
だから、笑顔でいてほしいなって。」

えっ、、好き？
笑顔がすき、、って
うう、顕嵐くんに言われると何か勘違いしそう、、

笑顔だもんね、笑顔！！！

『ありがとう顕嵐くん。』

「はーーい、笑
何かあったら何でも言って？

嬉しいことも悲しいことも、
Aちゃんと共有したいから。」

『うん！そしたら顕嵐くんもね？
私も何かあったら電話、してもいいかな？』

言った後からちょっと図々しいかなとは思ったけど

「もちろん、待ってるね。」

『良かった...じゃあまたね、』

「うん、またね。」

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また顕嵐くんと電話できる...！
謙ちゃんのことはあったけど、顕嵐くんと話せたことで気が楽になった気がする。

それより顕嵐くんと話せたことがもう嬉しい事だよね！