サヨナラ初恋

4.知らない顔をする ページ4

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勝手に部屋に上がり込むのなんてもう数え切れないほどあったし照も私の部屋に勝手に居る事なんてあった。
…あれ？そーいえば最後に照が私の部屋に来たのっていつだっけ。




そんな事が頭の隅にあって頭の中のほとんどは照がデートに行ったというホントかどうか分からない事。

照が今まで女の子に告白された事なんてたーくさん見てきた。
彼女になったのは多分、片手で数えるくらい。
そりゃモテる。らしい。ふっか曰く。
私は小さい頃からずーっと一緒だからそんな事1ミリも考えた事なかったし

だから、こーやって冷やかしてやろうと部屋の住人を勝手に本棚から取り出した漫画を読みながらベッドに横たわる。




遠くで階段の上がる足音が聞こえてきて
ドアが空いた。

「なんでいんだお前」

私の姿を見て照は一言。
私はそれに返事はせずに下から上に照を見た。うん。確かにオシャレしてる。

背の高い照はあまり装飾の多い格好をしない。シンプルだけれど何処かこだわりのある格好をする。
でも、今照のしている格好はちょーっといつもと違う。

「私はその格好きらーい。」

読んでいた漫画をポイっと投げ。身体を起こす。



「…うるせ」
「ねぇ！ホントにデートだったの？」
「……」

何も答えない照は着ていたコートを脱いでハンガーにかけた。



立ち上がって照の傍に行けばちょっと不機嫌な顔。もう、随分と変わってしまった目線を見上げればバチっと目が合った。

何も言わない照は私の顔を見て、見んな。と知らない顔をする。


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