サヨナラ初恋

11.久しぶりに見る顔 ページ11

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久しぶりに見る顔はやっぱり腹が立つ。


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「よー！Aちゃん。」
「馴れ馴れしい」
「はぁひでぇ泣いちゃう。たっちゃん泣いちゃう。」

アイと帰ろうと校門を出た瞬間名前を呼ばれた。



私達の通う高校はブレザーだけれどそこに居る人は学ランを着ている。

「えー！深澤センパイじゃん！久しぶり〜！」
「え？アイちゃん？え？ちょー久々。髪切った？めちゃくちゃ可愛くなってる！」
「ハハ！深澤センパイ相変わらずでウケる。」

アイももちろんこの男とは顔見知りだ。

「ふっか、なに？照？」
「そー。久しぶりに遊ぼーつって。」
「ふぅん。」

「あ、噂をすれば。」



遠くからちょっと怠そうに歩く照はやっぱり認めたくないけれど認めたからこそ、カッコイイだんて思ってしまう。
惚れたら負けってこーゆー事なのか。

「えーなんかこの感じ久々〜！」

アイが照が来てそんなことを言う。確かに久しぶりだ。中学の頃はよく4人で遊んだ。
馬鹿みたいにふざけてちょこーっとだけ悪さなんかしたりして。思い出してもどの場面でもみんな笑っていた。



「ど？久しぶりに4人で遊んじゃう？」
「え？行っちゃう？」

アイとふっかはノリが合うのだ。

ふざけて2人で親指と人差し指で形を作ってクイってやってる。馬鹿みたい。でも笑える。
久しぶりかもしれない。照の事が好きだって認めてからこんな気持ちになるのは。


「私達駅前のタピオカ屋行きたかったの！ふっかも照も付き合え！そして奢れ！」
「いーじゃん。タピオカ。ふっかの奢りで。」
「えー賛成ー！いこいこ！」

「オイ！お前らふざけんなよ！なんで奢りなんだよ！」

ケラケラ笑いながら学校を後にした。久しぶりにちゃんと笑えてる。


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