きっと、ずっと、好きだった。 (ページ8)

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８話ページ8

涙が流れていて、もっと早く来たらよかったと後悔に襲われる。

廉「ごめんな、遅れて」

聡「僕の方こそ…」

俺は聡の手を引き、自分の車に乗り込む。

助手席は海人がいるから、後部座席に乗せて俺は運転席に乗る。

聡「海人先生…」

海人が体を乗り出して、聡の涙を拭い取る。

それなのに、聡の目からはさらに涙が溢れている。

海「泣かないで」

聡「ッ…」

聡が無言で頷く。

けど、止められるはずもなく、さらに溢れてくる涙が悲しかった。

廉「どうしたん？俺「何もなかった」とか言われて、話終わらせるような男ちゃうから」

そう言うと、聡はさっきあったことを話し始めた。

マリウスと帰っていた時、視線を感じたこと。

マリウスと別れて少しした時、その視線の主が近づいてきたこと。

襲われるんじゃないかって怖くて、相手の膝を蹴って逃げ出したこと。

それが怖くて、大人である俺に電話をしたということ。

海「そっか…。怖かったね」

海人の言葉に、やっばり聡の目からは涙が溢れてきた。

とりあえず警察にって思ったけど、「警察沙汰になんかなりたくない！」と言っていたので、今回は連絡しなかった。

けど、次そんなことされたら、絶対警察に連絡するという約束はした。